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報道資料

令和5年6月23日

日独ICT政策対話(第7回)の結果

 総務省は、日独両国間の情報通信分野における政策面での相互理解を深め、両国間の連携・協力を推進するため、6月21日(水)にドイツ連邦共和国・連邦デジタル交通省との間で、日独ICT政策対話(第7回)をベルリンにて開催しました。
 本政策対話では、令和5年4月に締結された覚書の内容を基に、ICT分野に関する幅広い議題が取り上げられ、両国政府における取組が共有され、更なる協力関係が確認されました。また、引き続き官民セッションを開催し、民間企業を含めた活発な議論が交わされました。
 今回の会合の結果を受けて、今後、日独間の協力の一層の深化、具体化に向けて議論して参ります。
 

日独ICT政策対話(第7回)の主な成果
 
 今回(第7回)の政策対話では、日独双方における政策動向や研究開発動向、実務の場での課題等を踏まえ、主として以下の事項について対話を行った。
 
ア 5G/Open RAN
 日本側から、QUADの「Open RANセキュリティ報告書」に基づき、現在関心が高まっているOpen RANのセキュリティについて、従来の一括調達型のRANと比較してセキュリティ状況を根本的に変えるものではなく、サプライチェーンレジリエンスや環境面も含めた優位性があることを説明し、ドイツ側からは、5G/Open RANに関してドイツで進行中の実証プロジェクトや研究開発への支援について説明があり、ドイツと日本が協力をしていくことの重要性について認識を共有した。
 
イ Beyond 5G/6G
 日本側から、Beyond 5G/6Gの研究開発への日本政府の取組や、本年のG7デジタル技術大臣会合で共有されたBeyond 5G/6G時代におけるG7ビジョンについて説明した。ドイツ側からは研究分野の政策を所掌する連邦教育研究省より、ドイツにおけるBeyond 5G/6Gの研究開発への取組及び今後の計画について説明があった。両者は、Beyond 5G/6Gの研究開発における日独の協力関係を深めることの重要性について合意した。
 
ウ AI
 日本側から、AI戦略会議でまとめられた「AIに関する暫定的な論点整理」や「広島AIプロセス」における議論を基に、AIに係る開発・利活用ガイドラインの見直しに取り組む旨、また、広島AIプロセスを着実に進めていく旨説明した。また、ドイツ側からは、AIの利活用に向けたプロジェクトを含め、産官学の連携について紹介がなされ、「広島AIプロセス」などの枠組みにおける議論を両国及び参加国で協力して推進していくことの重要性が述べられた。
 
エ 高速鉄道における高速通信
 高速鉄道における高速通信への需要が高まっている状況の中で、それぞれの研究開発プロジェクトにおける課題や成果について情報共有を行った。また、日本側からは当該研究開発成果の標準化の状況について説明し、ドイツ側からは官民の協力のもと進められているプロジェクトについて説明があった。
 
オ 官民セッション
 5G/Open RAN、AI、Beyond 5G/6Gについて、日独両国の民間企業や研究機関から現在の取組みについて説明があり、ビジネスの現場における課題を踏まえて官民で議論が行われた。また、産業界における日独協力の例として、在日ドイツ商工会議所によるデジタル関連のイベントなども紹介し、官民を挙げてさらなる日独連携の深化に取り組むことを確認した。
 
その他、違法・有害情報(誹謗中傷、偽情報等)対策、スマートシティ、メタバースといった事項について、日独双方の取組を共有したうえで、今後の協力に係る議論が行われた。
 
(参考)日独ICT政策対話(第7回)出席者
 日本側:総務省吉田総務審議官 ほか
 ドイツ側:連邦デジタル交通省シュノール事務次官 ほか
 
【関係報道資料】
・日独ICT政策対話(第6回)の結果 (令和4年3月28日)
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01tsushin08_02000130.html
 
・松本総務大臣とドイツ連邦デジタル・交通省ヴィッシング大臣との協力覚書の署名 (令和5年4月29日)
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01tsushin08_02000152.html
 

 
連絡先
(連絡先)
国際戦略局 国際経済課
担当 :成瀬交渉官、佐藤係長、大隈官
電話 :03-5253-5483

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