平成24年2月29日up
世の中に携帯電話やインターネットが生まれるずっと以前からコミュニケーション手段として楽しまれてきたアマチュア無線。災害を機にその実力が再認識されたことも話題となりました。そんな懐かしくて新しいツールの、簡単・便利・お得になった手続きや最新機器、静電気を使った通信の実験などを紹介する「総務省 アマチュア無線フォーラムin北海道」を、2月18日、札幌駅前通地下広場で開催しました。
「登山でもしも遭難した時にはやっぱりアマチュア無線の方が届くと思ってね」
「電波利用電子申請・届出システムLite」の体験コーナーでユーザーIDを取得された男性は、携帯電話が便利でアマチュア無線を使わなくなっていたけれどまた使ってみようと思って、と来場の理由を語ってくれました。電子申請の操作感を尋ねてみると「全く問題なかったですよ。手数料も安いしね!」と嬉しい返答。また別の男性は「知人が電子申請をしているのを見て、自分もしてみたくなって。手数料が安いの?それは知らなかったけど、簡単だったから今後もできそう」。「妻のE-mailがないんだけど・・」と来場されたご夫婦は、「一つあればいいの?来て良かった!」と笑顔に。ちょっとした疑問も直接聞ける良さがあったようです。
13時からは講演会が始まり、株式会社アンプレット代表取締役・東京大学 特任研究員の根日屋英之氏から静電気を使った人体通信を実演したり、心臓の動きで体の周りの静電気が変化する仕組みを利用した健康管理や、大根を使った通信で地面の中のことを知り災害対策に役立てられないか、といった興味深い研究が紹介されました。
また、防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏は、東日本大震災で携帯電話や固定電話がしばらく使えない状況が続いた中、広域に通信できるアマチュア無線の能力が注目された様子、特に被災地に構築されたWiRESネットワークが復興に役立ったことや、情報収集力と機動性が高いアマチュア無線とコミュニティFM放送を橋渡ししたJ-DINS(NPO法人 日本災害情報サポートネットワーク)の活動を紹介しました。
地上の気温は‐6度の寒さの中、400名以上の方にご来場いただき講演は立ち見の方も。展示ブースもアマチュア無線の最新機器をみてみようと終始賑わいをみせていました。
電子申請・届出システムLite体験コーナー
株式会社アンプレット代表取締役・東京大学
特任研究員 根日屋英之氏
防災・危機管理ジャーナリスト
渡辺実 氏
アマチュア無線 最新機器展示ブース
電波適正利用推進員協議会のコーナー
電波教室を開催した岩見沢小学校のみなさんからお礼状も寄せられました