関東総合通信局は、一般社団法人ソーシャルメディア研究会とともに、令和7年2月24日(月曜日・祝日)に、青少年のインターネット・リテラシー向上のための普及啓発活動として、青少年が主体的に考え、議論等を行うことを通じ、青少年と大人(学校関係者、保護者等)が安心・安全なインターネットの活用について学ぶことができる「関東スマホサミット」を開催しました。会場には、1都3県(東京都、茨城県、千葉県、神奈川県)から9校の中学校、高校の生徒や先生、パネリストなど54名の方にご参加いただき、その模様をオンライン形式で配信し、多くの方にご観覧いただきました。
なお、本イベントは、「DIGITAL POSITIVE ACTION」(インターネットやSNSにおける利用者のICTリテラシー向上を目的とした官民連携プロジェクト)に関連して行った取組です。
主催者である総務省関東総合通信局 高地局長から、「私たちの生活に重大な影響を及ぼし得る深刻な課題である偽・誤情報や闇バイトをきっかっけとしたネット問題への対応について、関東スマホサミットを通じて生徒、大人の皆様がともに議論し、今後のインターネットへの向き合い方を改めて考え、今後の行動につなげていくための良いきっかけとなることを期待します。」と挨拶しました。
自校紹介の様子(写真提供:梅原 美侑 氏)
冒頭に兵庫県立大学環境人間学部 竹内 和雄 教授から、インターネット利用の現状やトラブルの傾向等についてお話をいただいた後に、同教授が実施したアンケート(本サミット参加校等の中高生を対象に、本年1月から2月に実施)から、インターネット接続時間が多くなる原因や「4人に一人はスマホ依存の傾向にある」との結果等について、各班に分かれ、生徒、大人それぞれの視点からディスカッションを行いました。
また、海外における、学校でのスマートフォンの使用禁止や16歳以下のSNS利用禁止についても活発に議論が行われ、生徒からは「生徒のうちはインターネットより勉強に集中した方がよいのではないか。」という賛成意見があった一方で、「利用経験がないから失敗するのであり、若いうちからネットに慣れることが大事、インターネット・リテラシーはインターネットからでないと学べない。」といった否定的な意見も挙げられました。
兵庫県立大学 竹内 和雄 教授
ディスカッション1の様子
大人のパネリスト(※)からご紹介いただいた、それぞれの取組等も参考として、各班において、学校、企業、行政、自分たちといったそれぞれの立場に対する提言を取りまとめ、発表いただきました。学校や行政への提言においては、ルールを守るためには納得感が必要なため、ルール作りに当たっては学生の意見も聞いてほしいという要望が多くの学生から寄せられました。そのほか行政に対して、インターネットの利用状況等が分かる客観的なデータを知らせて自分たちで対策を考えやすくしてほしい、相談窓口をもっと宣伝してほしいといった提言がありました。
※パネリスト
最後に、参加した生徒からは、「ほかの人や大人の意見を聞き、意見交換することの大切さを感じた。」、「新しい情報を知ることができ、自分を見つめ直す良いきっかけとなった、スマートフォンの使い方を考え直したい。」といった感想をいただきました。
ディスカッション2の様子
閉会にあたり、本サミットにご協賛いただいた、一般財団法人マルチメディア振興センター 北條 仁康 専務理事から、「熱心に議論いただいたことに感謝する。本イベントでの多様な意見を受け止めて取り組んでいきたい。」とご挨拶をいただきました。また、総務省関東総合通信局 林情報通信部長は、開催にご尽力いただいた方々への謝辞とともに、本イベントの内容を行政の取組に活用していきたいと挨拶しました。
一般財団法人マルチメディア振興センター
北條 仁康 専務理事
関東総合通信局 林 信秀 情報通信部長