「400MHz帯気象・地象観測用周波数の有効利用に関するセミナー」を開催しました
九州総合通信局は、2月6日(火)に熊本県益城町のホテルエミナースにおいて「400MHz帯気象・地象観測用周波数の有効利用に関するセミナー」を開催し、地震・火山観測関係の国・自治体・大学・企業等64名の参加がありました。
本セミナーは、本年度周波数の有効利用のため、省電力でかつ長距離伝送が可能な「LoRa方式」等の新しい伝送方式の導入を検討している「400MHz帯気象・地象観測用周波数の有効利用に関する調査検討会」(以下「検討会」)の一環として開催しました。
セミナーでは、検討会の取組や地震・火山観測の現状、最近の電波利用の動向について2名の講師による講演のほか、「LoRa方式」及び「4値FSK」方式を使った電波伝搬試験の公開実験を行うとともに、最新のLPWA通信機器等の展示を行いました。
〈セミナーの模様〉
まず九州総合通信局の田原局長による主催者挨拶のあと、講演1として、総務省総合通信基盤局電波部移動通信課 新世代移動通信システム推進室 小柳春菜係長が「LPWAに関する電波政策の動向について」と題して、「LoRa方式」を含む国内外のLPWAについての最新情報やLPWA導入に向けた法改正等総務省の取組について講演を行いました。
〈総務省総合通信基盤局電波部移動通信課
新世代移動通信システム推進室 小柳係長〉
次に講演2として、国立研究開発法人 防災科学技術研究所 地震津波火山ネットワークセンター 火山観測管理室 室長 主任研究員 上田英樹氏から、「防災科学技術研究所の地震・火山観測の取組について」と題し、防災科学技術研究所での研究内容や取組、地震・火山観測網の現状及び観測における通信の重要性等について講演いただきました。
〈国立研究開発法人防災科学技術研究所地震津波火山ネットワークセンター
火山観測管理室 室長 主任研究員 上田氏〉
休憩を挟み、検討会の座長である九州大学 大学院理学研究院附属地震火山観測研究センターの松島准教授による検討会の概要報告に続き、400MHz帯気象・地象観測用周波数への導入を検討している「LoRa方式」及び「4値FSK」方式(画像伝送のみ)の通信公開実験を会場と約20Km離れた阿蘇山の間で行い、「LoRa方式」の特性である省電力で遠距離通信が可能なことを他の通信方式と比較して説明を行いました。
公開実験終了後も沢山の参加者の方が展示されている各種LPWAの最新機器について機器展示企業の説明員と情報交換を行うなど、「LoRa方式」を含むLPWA全般に興味を持たれていました。
〈LoRa方式実験機器〉
〈移動先の車載アンテナ〉
〈会場の固定アンテナ〉
〈機器展示の模様〉
九州総合通信局では、本公開実験の後、2月に検討会の最終会議を開催し、3月に報告書をまとめる予定です。
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