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【平成30年度情報通信月間行事】
平成28年熊本地震・平成29年九州北部豪雨を踏まえて「非常通信セミナー」を開催しました

  九州総合通信局は、平成30年5月16日(水)に熊本市内において、九州地方非常通信協議会及び一般社団法人九州テレコム振興センター(KIAI)との共催により「非常通信セミナー」を開催し、97名の参加がありました。
  本セミナーは、平成28年熊本地震や平成29年九州北部豪雨を踏まえ、非常災害時における防災関連情報の伝達の重要性について理解を深めていただくことを目的として2名の講師の方にご講演をいただきました。
  また、当日は衛星携帯電話等、貸出用の災害対策用移動通信機器の展示を行いました。
 
【講演1】「新たなステージに対応した防災気象情報の改善」
〇気象庁 福岡管区気象台 気象防災部 気象防災情報調整官  糸長 登志夫  氏
  最近の気象現象の特徴である「雨の降り方が『局地化、集中化、激甚化』しているという状況」や、「大規模な火山噴火がいつおきてもおかしくない状況」を『新たなステージ』として捉え、それに対応するための防災気象情報の改善の方向性、観測・予測技術のあり方について説明がありました。
  さらに、災害発生の恐れのある現象については、可能性が高くなくとも積極的に情報を伝えていくことが必要であること、また、危険度やその切迫度を認識しやすくなるよう、分かりやすい情報を伝えていくことの重要性などについて、専門的立場から貴重な講演をいただきました。


<講演の様子>「新たなステージに対応した防災気象情報の改善」

講演の様子「新たなステージに対応した防災気象情報の改善」

【講演2】「SNS上の災害関連情報の分析・要約から利活用へ」
〇国立研究開発法人情報通信研究機構 ユニバーサルコミュニケーション研究所   大竹 清敬  氏
  SNS(Twitter)を対象とし、膨大な災害関連情報を整理、要約することで災害対応を支援する2つのシステム「対災害SNS情報分析システム DISAANA(ディサーナ)」と「災害状況要約システム D−SUMM(ディーサム)」について、平成28年熊本地震の際には、ツイッター社の協力を得て発災後1ヶ月程度100%のツイート情報を分析し提供、平成29年九州北部豪雨の際には、大分県がディサーナ及びディーサムを活用して情報分析を実施したことなど、災害対応に役立てた例を紹介されました。
  また、2つのシステムの使い方として、発災後、災害の全貌が分からない、何を調べるべきか不明の段階においてはディーサムで探すべき情報を特定、知りたいことが明らかになった段階でディサーナを活用し情報を取得することなど具体例を述べられました。
  今後の展開や課題として、被災者からの位置情報等をもとに要救援者を特定し、要救援者からの情報収集や重要情報を能動的に提供(プッシュ)する「防災チャットボット」の研究についても紹介がありました。SNSの情報をさらに分析することにより、効率的な被災地の支援につながる可能性について、改めて認識を深めることができた講演でした。


<講演の様子>「SNS上の災害関連情報の分析・要約から利活用へ」

講演の様子「SNS上の災害関連情報の分析・要約から利活用へ」

<災害対策用移動通信機器の展示>

災害用移動通信機器の展示

  九州総合通信局では、災害時における円滑な非常通信体制を確保するとともに、被災地域での応急復旧活動に必要不可欠な通信確保のため、災害対策用移動通信機器(衛星携帯電話、MCA、簡易無線)、臨時災害放送局用機器及び災害対策用移動電源車の無償貸与等の周知及び防災訓練等での活用を推進し、発災時はこれらの各種支援を迅速に行ってまいります。
お問合せ先:無線通信部陸上課 096-326-7857

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