「平成30年度地域ICT/IoT実装推進セミナーin佐賀」を開催
九州総合通信局は、一般社団法人九州テレコム振興センターとの共催により、平成30年8月9日（木）、ホテルグランデはがくれ（佐賀市）において、「平成30年度地域ICT/IoT実装推進セミナーin佐賀」を開催し、各団体、企業等から97名の参加がありました。
このセミナーは、地域におけるICTの利活用やIoTの実装にあたって、先進事例等を紹介することにより、地域の課題解決や活性化に役立てていただくことを目的に毎年開催しているもので、セミナーでは、総務省の施策及び九州におけるIoT実装推進の取組について説明するとともに、農業分野における3件の取組事例の紹介とパネルディスカッションを行いました。
【開会挨拶】 九州総合通信局長 森 孝
＜森局長＞
【総務省説明1】「ICT/IoTの地域実装によるデータ主導社会の実現」
総務省情報流通行政局 地方情報化推進室長 松田 昇剛
国内外におけるデータ利活用の動向、活用事例の紹介を中心に、総務省の自治体向けオープンデータ支援策や地域IoT実装推進に係る各種支援策、情報化アドバイザーの紹介など、総務省の各種取組について説明がありました。
＜情報流通行政局 松田室長＞
【総務省説明2】「九州におけるIoT実装の推進」
九州総合通信局 情報通信振興課長 松下 邦裕
地域IoT実装推進に向けた九州地区の「斜めの糸」の取組として設置した「九州IoT実装ワーキンググループ」の活動状況や、管内における地域IoT実装推進に係る支援事業の実施状況及びユーザ企業等を対象としたIoT人材育成支援等について説明しました。
＜松下課長＞
【事例紹介1】「農地の塩害被害最小化に向けた取り組み（水田センサー）」
佐賀市農業水産部 農村環境課長 碇 正光 氏
佐賀市における先進事例として、総務省の平成29年度地域IoT実装推進事業により整備された「水田センサー応用による農地の塩害被害最小化に向けた事業（実施主体：NTTドコモ）」の取組状況等を紹介いただきました。
事例では、塩害による農作物被害の現状をふまえ、常時、農業用水路ゲートに設置した水田センサーにより塩分濃度を測定し、クラウドを活用した遠方監視による取組の成果等について紹介されました。
＜佐賀市 碇課長＞
【事例紹介2】「様々なデータを利活用した農業経営の見える化・予測・最適化」
テラスマイル株式会社 代表取締役 生駒 祐一 氏
戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)（平成29年度若手ICT研究者等育成型）により構築された「農業経営の予測と費用対効果シミュレーションシステム」の取組状況等を紹介いただきました。
事例では、トマト・ピーマンの出荷予測や出荷計画の自動化など、数値化経営ができる次世代の経済農業経営者の創出に向けた研究開発の取組や、出荷予測アルゴリズムの実装促進に向けた今後の展開について紹介されました。
＜テラスマイル株式会社 生駒代表取締役＞
【事例紹介3】「むなかた園芸農業ICT技術普及促進事業」
宗像市産業振興部農業振興課 振興係長 前田 誠太郎 氏
宗像市における先進事例として、総務省平成28年度補正予算まち・ひと・しごと創生推進事業により整備された「むなかた園芸農業ICT技術普及促進事業」の取組状況等を紹介いただきました。
事例では、イチゴ（博多あまおう）生産者、JAむなかた、宗像市などの連携・協力により、ベテラン農家と若手農家等の栽培ハウスの生育環境データを同時に取得し、双方のデータを比較しながら、ベテラン農家の栽培技術を科学的なデータとして共有できる「ICT農業情報プラットフォーム」の機能、分析結果等について紹介されました。
＜宗像市 前田係長＞
【パネルディスカッション】
冒頭、Web質問システムで受け付けた個別の講演に関する質問について、講演者からお答えいただきました。その後、時事通信社解説委員の小林伸年氏をコーディネーターに、「スマート農業への期待と課題」を全体テーマに、事例紹介をいただいた講演者3名によるパネルディスカッションを行い、事業に取り組んだ際に苦労された点や、スマート農業（ICT/IoTの実装）への期待と課題など、成功事例に共通する経験談を通じ地域課題解決のための討論を行いました。
＜セミナーの様子＞
九州総合通信局では、様々な地域課題を解決するため、地域における効率的で効果的なICTの利活用やIoTの実装を推進してまいります。
お問い合わせ先：情報通信振興課 096-326-7825
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