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「地域情報化教育セミナー2019in熊本」を開催

 九州総合通信局は、一般社団法人九州テレコム振興センターとの共催により、令和元年9月25日(水)、市民会館シアーズホーム夢ホール大会議室(熊本市)において、「地域情報化教育セミナー2019in熊本」を開催し、各団体、企業等から87名の参加がありました。
 このセミナーは、教育の情報化の現状やプログラミング教育の推進等における動向や事例等を紹介することにより、教育分野の情報化を一層推進するために開催したものであり、総務省地域情報化アドバイザーによる講演のほか、文部科学省が行う情報化に向けた取組と教育分野における3件の取組事例の紹介を踏まえ、パネルディスカッションを行いました。

【開会挨拶】 九州総合通信局長  岡野 直樹

 

岡野局長

<岡野局長>


【基調講演】「世界各国における教育の情報化の最新状況と我が国の現状と課題」
         鳴門教育大学大学院 遠隔教育プログラム推進室長
         総務省地域情報化アドバイザー  藤村 裕一 氏


 学力で世界上位のフィンランドやエストニアの事例を紹介し、児童や生徒が、スマートフォンや電子黒板等のICT機器を用いることで自らが主体となって問題解決学習を行っていることを指摘されました。また、日本でも電子黒板での授業に加えて実験も行うといった先進的な取組も行われており、地域間での格差を拡大させないように、ICTを使って児童や生徒が主体となった学びへの転換を行わなければならないと説明されました。
 
 

鳴門教育大学大学院 藤村氏

<鳴門教育大学大学院 藤村氏>


【施策説明】「教育の情報化と今後の展望」
         文部科学省初等中等教育局 情報教育・外国語教育課
         情報教育振興室長  折笠 史典 氏


 教育の情報化の現状として、従来の紙の教科書に加えてデジタル教科書を使うことができるようになったこと、大学入試でもコンピューターを使った試験の導入が検討されている状況を紹介されました。また、文部科学省が行う情報化に向けた環境整備として、小学校のプログラミング教育の実施や、情報モラル教育について説明されました。
 

折笠室長

<折笠室長>


【事例紹介1】平成30年度地域ICTクラブ実証事業「志田林三郎ICTクラブの取り組み」
         株式会社オプティム経営企画本部 サブマネージャー  薦田 朋子 氏


 佐賀市、多久市等と連携し、地域の子供たちにプログラミングを体験してもらう「志田林三郎ICTクラブ」を立ち上げた際の、活動の概要を説明していただきました。
 子どもたち自身がプログラミングを行い、プレゼンし、振り返りまで行うという内容は非常に充実しており、好評だったとのことです。
 

薦田氏

<薦田氏>


【事例紹介2】令和元年度地域ICTクラブ実証事業「熊本防災ICT人材育成協議会の取組計画」
         一般社団法人SCBラボ 理事(所長)
         崇城大学情報学部情報学科 教授  星合 隆成 氏


 「みんなの防災ICTクラブ」について紹介していただきました。
 地域コミュニティ(つながり)と、イノベーションアカデミーを掛け合わせることで、防災意識やICTスキルを向上させ、最終的な狙いとして、市民に役立つ防災をテーマとする市民のICTスキルを向上させるようなモデルを構築したい、と説明されました。
 

星合氏

<星合氏>


【事例紹介3】平成30年度地域IoT実装推進事業
         「奄美大島の魅力を地元の小学生が発信するプログラミング教育」
         鹿児島県瀬戸内町教育委員会 総務課学校教育係長  森 純孝 氏


 「奄美大島の魅力を地元の小学生が発信するプログラミング教育」について紹介していただきました。
 2校をモデル校とし、「ブロックIB」というブロックを児童が組み合わせることで、奄美大島の魅力を伝える絵を作り、ホームページに載せることで島の魅力を発信するというものです。実際の授業風景を撮影した映像が放映され、子供たちが積極的にプログラミングを行っている状況が分かりました。
 

森氏

<森氏>


【パネルディスカッション】

 

コーディネーター 藤村教授

<コーディネーター 藤村教授>


 

パネラーの方々

<パネラーの方々>

コーディネーター: 鳴門教育大学      藤村 裕一 氏
パネラー       : 文部科学省        折笠 史典 氏
              株式会社オプティム  薦田 朋子 氏
              崇城大学          星合 隆成 氏
              鹿児島県瀬戸内町    森   純孝 氏


 はじめに、パネラーの4人から今後の教育の情報化のためにどのようなことが必要かを簡単にプレゼンしていただきました。
 次に、コーディネーターの藤村先生がその内容を、(1)環境をまず整備しなければならない、(2)そもそもプログラミング教育は何を育てていけばいいのか、(3)ICTを核としながら地域を活性化していくためのイノベーションはどうやって起こすのか、(4)情報をどう学んでいくのか、と大きく4点にまとめられました。
 これらについて、会場からネットワーク環境について2つの質問があり、パネラーの方に答えていただきました。
 最後に、コーディネーターから、「教育の情報化と地方の財政力に相関関係はなく、熱い思いを持った積極的なリーダーがいるかどうかが鍵となるため、来場の皆さん方がリーダーシップを発揮して九州の教育の情報化を進めてもらいたい」との提言がありました。

 九州総合通信局では、様々な地域課題を解決するため、地域における効率的で効果的なICTの利活用やIoTの実装を推進してまいります。
 
お問合せ先:情報通信振興課(096-326-7825)

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