報道資料
平成27年9月11日
九州総合通信局
九州地域における地方公共団体のICT利活用による防災・減災対策の現状について
九州総合通信局〔局長:丹代 武(たんだい たけし)〕は、九州管内の市町村を対象としてアンケート調査を実施し、地方公共団体のICT(情報通信技術)利活用による防災・減災対策の現状について取りまとめました。
今回の調査結果を踏まえ、九州総合通信局では、防災行政無線のデジタル化の促進及び地域の実情に応じた情報収集・伝達体制の強化を図っていきます。
アンケート調査実施時期
アンケート調査票回収状況
九州管内の全市町村233団体にアンケート調査票を送付し、全市町村から回収
アンケート調査結果の主なポイントと県別の特徴
1.防災行政無線の整備状況とデジタル化の予定
(1)調査結果の概要
- 同報系防災行政無線の整備状況は、205団体(87.9%)(昨年は178 団体(76.4%))が整備済みとなっている。
- デジタル化の整備状況については昨年の92団体から43団体増の135団体となっている。
- 移動系防災行政無線の整備状況は、195団体(83.6%)(昨年は177団体(76.4%))が整備済みとなっている。
- デジタル化の整備状況については、昨年の10団体から46団体増の56団体となっている。
- 平成29年度までに同報系は40.7%、移動系は26.2%が完全デジタル化の移行を予定している。
(2)県別の特徴
- 同報系防災行政無線のデジタル化の整備状況について、福岡県が19団体増の39団体、鹿児島県が7団体増の29団体となっている。
2.防災行政無線以外の住民への情報伝達手段の整備状況
(1)調査結果の概要
- 防災行政無線以外の住民への情報伝達手段の整備状況について、緊急速報メール(エリアメール等)は224団体(96.1%)(昨年は218団体(93.5%))が整備をおこなっている。
- インターネットは今回192団体(82.4%)(昨年は191団体 (81.9%))となっており、ホームページが多く利用されている。
(2)県別の特徴
- 7県とも緊急速報メール(エリアメール)、ホームページの活用が多い傾向にある。
3.避難所等における通信手段の整備について
(1)調査結果の概要
- 避難所等における通信手段の整備状況では、「全箇所整備済み(一部整備済みを含む)」が50.3%となっている。
- 整備済みの内容では、固定電話回線に次いでインターネット回線となっている。また被災地におけるWi-Fi環境の設備状況については今回12団体となっており、昨年の5団体から大きく増加した。
(2)県別の特徴
- Wi-Fi環境の整備について、福岡県が5団体(昨年は3団体)、熊本県が3団体(昨年はなし)、大分県が1団体(変更なし)、宮崎県が1団体(昨年はなし)、鹿児島県が2団体(昨年は1団体)となっている。
4.今後の取り組み
九州総合通信局では、災害時の住民への伝達手段として信頼性が高い防災行政無線の整備を働きかけてきており、現在9割の市町村で整備されています。
またアンケート結果からも、住民に災害情報を確実に伝えるため防災行政無線の他、緊急速報メール(エリアメール等)、インターネットといった手段の多重化・多様化が進んでおり、多チャンネル化・画像伝送等一層の利活用が可能なデジタル化や、避難所への通信手段の確保も併せて働きかけを進めていきます。
【別紙】
住民への主な情報伝達手段の整備状況
【参考】
アンケート調査結果
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