報道資料
令和2年11月6日
東海総合通信局
プレジャーボートの事故を未然に防ぐために
<海保・関係団体と海上安全講習会を三重県津市で実施>
総務省東海総合通信局(局長 長塩義樹(ながしお よしき))は、船舶事故の多くを占めるプレジャーボートの事故を未然に防ぐため、第四管区海上保安本部(本部長 廣川 隆(ひろかわ たかし))および公益社団法人中部小型船安全協会(会長 小栗 一朗(おぐり かずお))とともに、11月7日(土)、伊勢湾海洋スポーツセンター(三重県津市)において、海上安全講習会を開催します。
1 概要
今年、三重県及び愛知県で9月末までに発生した船舶事故90隻のうち、プレジャーボートは59隻と全体の約6割を占めています。
総務省では、これら小型船舶への自動的に船舶を識別するAIS(自動船舶識別装置)及び国際VHF無線(船舶共通通信システム)等海難防止のための無線設備の普及を促進しているところ、プレジャーボートの事故防止を図るため、東海総合通信局、第四管区海上保安本部及び公益社団法人中部小型船安全協会が合同でプレジャーボートユーザー等を対象に海上安全講習会を三重県津市で開催します。
この講習会は、プレジャーボートの海難の現況と対策について説明するとともに、 救命胴衣取り扱い、海中転落者の救助方法、小型船の海難防止のための無線機器の展示・デモンストレーションとこれらの機器の利用に必要な手続きに関する個別相談を実施します。
2 日時
令和2年11月7日(土)13時30分から15時30分まで
3 場所
伊勢湾海洋スポーツセンター(三重県津市津興字港中道北370)
4 実施機関
- 総務省東海総合通信局
- 海上保安庁第四管区海上保安本部/四日市海上保安部
- 公益社団法人 中部小型船安全協会
- 一般財団法人 伊勢湾海洋スポーツセンター
5 講習内容
- (1) 救命胴衣の着用義務・取扱い等について(四日市海上保安部)
- (2) 海難防止のための無線設備について(東海総合通信局)
AIS(自動船舶識別装置)、国際VHF無線(船舶共通通信システム)及びPLB(携帯用位置指示無線標識)の概要説明、無線機器の展示及びデモンストレーション、無線局免許申請手続きに関する個別相談
(機器展示協力:アイコム株式会社、フルノ関西販売株式会社、八重洲無線株式会社)
- (3) 海中転落者の救助方法について(第四管区海上保安本部)
参考
- AIS(自動船舶識別装置)
船名、位置、針路、速力等のデータを発信するVHFデジタル無線機器で、対応ソフトウエアがあれば受信したデータを電子海図上やレーダー画面上に表示することが可能
総トン数300トン以上の国際航海する船舶、総トン数500トン以上の非国際航海の船舶、国際航海する旅客船に搭載義務
AISの搭載義務のない小型漁船やプレジャーボート等向けの簡易型AISは、無線従事者資格は不要であり、特定船舶局として簡易な免許手続きで開設が可能
- (1) 悪天候でも船舶を相互に認識
付近に航行する船舶の相互間でやりとりし航行情報を取得
- (2) 複数の船舶の行動を随時把握
島影などレーダーで船舶を判別できない場合でもその存在を確認可能
- (3) 衝突の回避
他の船舶の動きを予測し表示することで衝突を回避
- 国際VHF(船舶共通通信システム)
平成20年2月に房総半島沖で発生した護衛艦と漁船の衝突事故を契機として、すべての船舶で共通に使用できる通信システムとして制度化
- PLB(救命用携帯無線機:Personal Locator Beacon)
人工衛星を使った全世界的な救助システム(コスパス・サーサット)として運用
携帯電話や船舶無線が通じないような海域でも、遭難時に位置情報と識別信号が人工衛星を経由して海難救助機関(海上保安庁)に送信
個人で携帯して使用するため、ボート、ウインドサーフィン、シーカヤックなどでも使用可能
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