よくある質問 5章 技術的課題

質問

回答

電波の漏洩と外部からの妨害について

電波の漏洩と外部からの妨害については、「中間周波数の漏洩 −4K8K衛星放送開始に向けたBS及び東経110度CSの左旋偏波の中間周波数の漏洩について−」もご参照ください。

問5-1: BSの電波が漏洩するとは、どのようなことですか?

答5-1: 衛星放送で用いる、BS及び東経110度CSのIF(中間周波数)信号は、1032MHz〜3224MHzの周波数帯を利用して同軸ケーブルに伝送します。

 一部の古いタイプの増幅器や分岐・分配器、直列ユニットなどの機器には、「直付け」と呼ばれる同軸ケーブルの芯線を露出させて取り付けるタイプのものが存在していますが、こうした同軸ケーブルの露出部分から中間周波数の電波が漏れることになります。

 この漏洩により、他の無線通信(無線LAN、ブロードバンドワイヤレスアクセス)へ妨害が発生する可能性があります。具体的には無線通信のエラー、通信速度の低下、回線がつながりにくくなるなどの影響が出る可能性があります。

古いブースターの例、芯線むき出しの例

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問5-2: BS放送への妨害があると聞きましたが、どのようなことですか?

答5-2: 電波の漏洩で他の無線へ干渉することとは逆に、他の無線システムの電波が、衛星放送用受信設備の同軸ケーブルの接続部分等が露出している部分へ干渉して、放送が妨害を受ける(4K8K衛星放送が見られない)可能性があります。特に4K8K放送は大容量の映像データを送信するため、2Kと比べてノイズの影響を受けやすいシステムであることから、2Kでは妨害を受けなくても、4Kに影響を受ける可能性があります。

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問5-3: 電波が漏れたり、他のシステムからの妨害を防ぐにはどうしたら良いのですか?

答5-3: 同軸ケーブルの芯線が露出している接続箇所は、電波が漏れて他の無線へ妨害や干渉を起こすばかりでは無く、電子レンジ等からの妨害を受けることもありますので、露出部分が無い配線、つまり、F型コネクター等を利用した配線を行うことが必要になります。

 左旋の2224MHz〜3224MHzまでを伝送するように設計された機器では、このF型コネクター等を利用して同軸ケーブルを接続するようになっていますので、このような機器を用いて電波が漏れない確実な施工が必要です。

 なお、新設・交換にあたりBS及び東経110度CS右左旋放送受信帯域に対応していることを示すシンボルマークである「SHマーク」が付いている機器もありますので参考としてください。

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BS右旋の放送の帯域再編(周波数再編成)について

問5-4: BS右旋帯域の再編成、という言葉を聞きますが、どのようなことですか?

答5-4: 新しく衛星放送事業者が放送を開始するためには、放送波を送るための周波数が必要です。このため、既存の番組が使う周波数の削減や番組終了などにより空いた周波数を、一箇所にあつめて必要な周波数帯域を確保します。この際、既存の番組が周波数帯域を移動するなどを行いますが、これを衛星放送の帯域再編(周波数再編成)と呼んでいます。


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問5-5: BSを再編するとどのようなことが起きるのですか?

答5-5: 再編作業により周波数を移動する番組について、受信機(テレビや録画機)に影響が出る場合があります。このため、再編の行われる前に国、放送事業者、メーカー等の関係者が周知を行う、専用のお問合せ窓口を設置するなどの対応策がこれまでもとられてきました。

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