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「オープンデータ・医療連携等のICT利活用最前線!ツアー」が開催されました

平成26年10月10日up

  去る10月3日、「オープンデータ・医療連携等のICT利活用最前線!ツアー」(北海道テレコム懇談会主催)が開催され、28名の方が参加されました。

  二次利用可能なデータの開放がどのようにサービスやビジネスを創出し、地域や経済に活性化をもたらすか、オープンデータの最新動向について、株式会社国際社会経済研究所 東 富彦(あずま とみひこ)氏による講演、および、全国でも先進的にオープンデータや医療連携などICT利活用に取り組む室蘭市の事例紹介が行われました。

  はじめに、市立室蘭総合病院 地域連携室長 新井 一(あらい はじめ)氏から、総務省の平成21年度ユビキタスタウン構想推進事業を活用した「医師・医療機関間相互連携事業」(ID-Link)について、西胆振全体の参加医療施設間をインターネット回線で結び、薬の処方やレントゲン画像などの診療情報を参照することにより診療協力が行われている状況について説明がありました。また、市立室蘭総合病院が試験運用している「救急医療連携システム」により、救急搬送時に救急隊と病院間で患者の受診歴、既往症、処方歴等を情報共有することで迅速な対応が可能となり、これにより救命率が向上している様子が紹介されました。
新井市画像

市立室蘭総合病院
地域連携室長 新井 一 氏

  次に、株式会社国際社会経済研究所 主幹研究員 東 富彦(あずま とみひこ)氏からは、「オープンデータ最前線 − ここまできた!公的データ活用 −」と題し、講演がありました。
  オープンデータとは、世界的に公的機関の持っているデータを公開し、色々な面で利用していきましょうという運動のことで、今では世の中の役に立つのであれば民間のデータを公開しようという動きが広がっていると説明がありました。欧州では製薬メーカーが新薬を開発するときの治験データも公開することになり、最初は反対も多かったが、新薬開発のスピードが上がることで人命を救うことができるメリットに気づき、公開へ踏み切った事例などが紹介されました。

東氏画像

株式会社国際社会経済研究所
主幹研究員 東 富彦 氏

  続いて、一般社団法人室蘭観光協会 事務局長 仲嶋 憲一(なかじま けんいち)氏から、室蘭の観光資源を生かした地域の活性化について、工業都市でありながら自然が多い室蘭の資源を生かし、夜景・ものづくり・食べ物の3つを柱に観光振興に取り組む様子が紹介されました。

仲嶋氏画像

一般社団法人室蘭観光協会
事務局長 仲嶋 憲一 氏

  最後に、室蘭市 企画課(高度情報推進) 主幹 丸田 之人(まるた ゆきと)氏、同課 主事 川口 陽海(かわぐち あきみ)氏から、室蘭市のGIS、オープンデータの取り組みについて説明がありました。
  GISで構築したデータから個人情報を除外して公開を始め、現在26種類のデータを公開していることや、これから導入する自治体に向けてのアドバイス、今後の取り組みについてのお話がありました。

室蘭市による説明画像

室蘭市 企画課(高度情報推進)
主幹 丸田 之人 氏(右)
主事 川口 陽海 氏(左)

  各講演後、参加者から多くの質問が出されるとともに、難しい内容だがとてもわかりやすかったといった感想が寄せられていました。

参考

  総務省では、情報通信を所管する官庁として、オープンデータ流通環境の整備を推進しており、北海道総合通信局は、北海道の情報通信データをオープンデータ化(トライアル版)し、ホームページで公開別ウィンドウで開きますしています。

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