政策
英国政府は、2022年12月、次世代通信技術の研究開発を推進するため、1億1,000万ポンドの投資を発表した。この投資には、6G技術の研究を加速するための2,800万ポンドが含まれており、ヨーク大学、ブリストル大学、サリー大学が主要な通信企業(ノキア、エリクソン、サムスン等)と連携して取り組んでいる。さらに、8,000万ポンドを投じて、ウエスト・ミッドランズのソリフルに最先端のUK Telecoms Labが設立され、ネットワーク機器のテストやセキュリティの研究が進められている。また、韓国とのR&Dパートナーシップも開始され、Open RAN技術の電力効率向上に焦点が当てられている。
研究開発
産官学連携による先端技術推進機関デジタル・カタパルトは、2025年2月、ブリストル大学主導の「JOINER」プロジェクトに参加することを発表し、6Gを含む未来型ネットワークの開発・利用促進を進めている。次世代ネットワークの商業化や概念実証を促進し、5G、6G、Open RAN技術の発展に貢献する。他に11の大学・研究機関が参加し、大規模な研究・実験が行われる。自律型ネットワーク管理や耐障害性の高い6Gネットワーク構築、ベンダーニュートラルなテストベッドを活用したディープテックのイノベーション促進が目指される。
市場形成
英国では、政府と主要な通信企業の積極的な投資と研究開発の取組みにより、6G技術の市場形成が進められている。英国政府の戦略的投資と大学・企業間の連携により、6G技術の研究開発と市場導入において、グローバルな最前線に立つことが目指されている。