平成21年度第5回政治資金適正化委員会

日時

平成21年12月1日(火) 10時30分〜12時50分

場所

総務省 11階 共用1101会議室

出席委員

上田廣一、小見山満、池田隼啓、谷口将紀、牧之内驪vの各委員

議事次第

  1. 開会
  2. 議題
    1. (1)少額領収書等の写しの開示請求が権利の濫用又は公の秩序若しくは善良の風俗に反すると認められる場合の具体的な指針の検討について
    2. (2)政治資金監査に関するQ&Aについて
    3. (3)登録政治資金監査人の登録者数について
    4. (4)政治資金監査に関する研修について
    5. (5)その他
  3. 閉会

配布資料

議事要旨

1. 平成21年度第3回委員会の議事録について、委員から了承された。

2. 事務局から「少額領収書等の写しの開示請求が権利の濫用又は公の秩序若しくは善良の風俗に反すると認められる場合の具体的な指針の検討」についての説明が行われ、以下の質疑が交わされた(資料1)。


○ 政治資金規正法による少額領収書等の写しの開示請求が権利の濫用と認められる場合と、情報公開法による高額領収書等の写しの開示請求が権利の濫用と認められる場合は、同一と考えるべきか。

→ 政治資金規正法による請求は、対象となる国会議員関係政治団体を特定する必要がある等、制度間の差異はあるが、考え方については、基本的には差異はないものと考えられる。


○ 政治資金規正法による請求が権利の濫用と認められる場合と、情報公開法による請求が権利の濫用と認められる場合との間に、特別の差異がないとすれば、具体的な指針を定める意義をどう考えるべきか。

→ 情報公開法における権利の濫用については明文化されておらず、また、情報公開法による開示制度とは異なる制度である政治資金規正法による開示制度の運用を統一する観点から、具体的な指針を定める必要がある。


○ 政治資金規正法による請求は、支出項目を区分として行われるが、国会議員関係政治団体は、開示請求を受ける前から、支出項目ごとに少額領収書等を保存しているのか。

→ 会計帳簿及び収支報告書は、支出項目ごとに記載するので、少額領収書等についても支出項目ごとに保存していると考えられる。


○ 同一の少額領収書等の写しを繰り返し請求する場合には、行政機関は、その目的を聞いてもいいのではないか。

→ 行政機関が請求の目的について聞くことは、何人も請求できるという法の趣旨を踏まえると、想定されないのではないか。また、聞くこととした場合、どのような状況で聞くのかという点について統一的な運用ができず、実務上混乱することが懸念される。


○ 全ての国会議員関係政治団体の全ての経費に係る開示請求を繰り返した場合は、たとえ閲覧したとしても、権利の濫用と認められるのではないか。

→ 請求するだけで、開示のために用意された文書を閲覧しないなどの行為が繰り返される場合については、権利の濫用に該当するのではないか。  これ以外で、繰り返し請求し文書を閲覧する場合は、そもそも開示に用いる文書の用意があるので、行政機関にとって、あまり準備に負担がかからないこと、同一内容の繰り返し請求が行われていることを把握するためには、過去に開示請求した者とその請求内容をすべて一覧で把握できるようにする必要があること、また、法人の代表者名で多数の担当者が請求した場合は、その判断が困難であることから、慎重に検討すべきではないか。


○ 例えば、複数人が連携して、特定の国会議員関係政治団体に係る開示請求を繰り返した場合は、権利の濫用と認められるのか。

→ 個々の開示請求が、権利の濫用と認められない場合は、複数人が連携して開示請求を繰り返した場合も該当しないと考えるべきではないか。


○ 具体的な指針を示す際には、その検討の過程も盛り込むべきではないか。


3. 事務局から「政治資金監査に関するQ&Aについて」についての説明が行われ、以下の質疑応答が交わされ、委員から了承された(資料2)。


○ 「国会議員関係政治団体の会計帳簿又は収支報告書の作成業務を受託している者が登録政治資金監査人である場合、この登録政治資金監査人は、当該団体の政治資金監査を行うことができるのか。」との質問に対して、「業務制限に該当しないため差し支えない」旨の回答案だが、このような登録政治資金監査人が政治資金監査を行うことは、業務制限には該当しないものの、外部性確保の観点から望ましくなく、同一人が監査を行っていることが明らかになることも含め、政治資金適正化委員会として、注意喚起を行うべきではないのか。


○ 会計帳簿又は収支報告書の作成業務を受託している者は、会計責任者を補佐する者に該当し、会計責任者を補佐する者が、会計帳簿又は収支報告書に記載すべき事項の記載をせず又は虚偽の記載をした場合は、政治資金規正法上罰せられることを明記すべきではないか。


○ 政治資金監査マニュアルでは、会計責任者の職務を補佐する者が、会計責任者等に対するヒアリングに同席し、登録政治資金監査人からの質問に回答することは差し支えないとされているが、この場合は、登録政治資金監査人が同一人に対してヒアリングすることとなり、不適当ではないのか。

→ 委員の意見を踏まえて、資料からこの質疑を削除した上で、事務局において回答案を再検討する。

→  「政治資金監査に関するQ&A(その6)【追加分】」として修正後の質疑を掲載した。

4. 事務局から「登録政治資金監査人の登録者数について」についての説明が行われた(資料3)。

5. 事務局から「政治資金監査に関する研修の実施状況」についての説明が行われた(資料4)。


6. 事務局から「政治資金監査に関する研修の実施計画について」についての説明が行われ、委員から了承された(資料5)。

7. 事務局から、今後の議論の進め方等についての説明が行われた。

議事録

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