ITSの概要

 ITSとは、Intelligent Transport Systemsの頭文字をとったもので、高度道路交通システムと呼ばれています。道路交通に関する総合的な情報通信システムであり、交通渋滞の軽減、交通事故の減少、輸送の効率化、地球環境との調和等の国民生活に身近な道路交通問題解決の切り札と考えられています。さらには、経済的、社会的にも期待が寄せられており、その実現に当たっては、多様な分野に利用可能な、より一層利用者に魅力ある情報通信システムとなることが期待されているところです。

  我が国では、平成8年7月に当時のITS関係5省庁(郵政省(現総務省)、警察庁、通商産業省(現経済産業省)、建設省(現国土交通省)及び運輸省(現国土交通省))において、「高度道路交通システム(ITS)推進に関する全体構想」を策定し、ITSの開発・展開計画を取りまとめ、

  1. ナビゲーションシステムの高度化(オンデマンド)
  2. 自動料金収受システム
  3. 安全運転の支援(走行環境情報の提供、危険警告及び運転補助、自動運転)
  4. 交通管理の最適化
  5. 道路管理の効率化
  6. 公共交通の支援(公共交通利用情報の提供、公共交通の運行・運行管理支援)
  7. 商用車の効率化(商用車の運行管理支援、商用車の連続運転)
  8. 歩行者等の支援
  9. 緊急車両の運行支援

の9つの開発分野に取り組んでいます。

 ITSには、下図のようなシステムが想定され、現在、既にそれらの一部のシステムが実用化されています。

図:ITSシステムのイメージ

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