無線従事者資格の取得方法

 無線従事者の資格を取得するためには、次のいずれかの条件を満たし、総務大臣の免許を受ける必要があります。無線従事者資格は一度取得すれば生涯有効です。

1 国家試験

 無線従事者資格の国家試験は、指定試験機関の公益財団法人日本無線協会別ウィンドウで開きますで実施しています。

 東海地区における国家試験は資格別に名古屋市で毎年2回実施しています。
ただし、特殊無線技士、第1級及び第2級アマチュア無線技士は年3回、第3級及び第4級アマチュア無線技士は年12回実施しています。

 第3級及び第4級アマチュア無線技士は静岡市でも年2回実施しています。

 国家試験に合格した者は、申請により無線従事者資格を取得することができます。

参考

国家試験の一部免除について

 国家試験を受験する場合、以下の方については試験科目の一部が免除されます。

  • 総務大臣が認定した学校等を卒業した方
  • 無線従事者としての免許及び業務経歴がある方
  • 電気通信事業法による電気通信主任技術者資格等の有資格者(一部資格を除く)

国家試験の一部免除認定校

 総務大臣が認定した学校等を卒業した方が、当該卒業の日から3年以内に実施される無線従事者国家試験を受ける場合は、申請によって試験科目の一部が免除されます(無線従事者規則第7条)。

 以下の表の学校等は総務大臣の認定を受けていますので、当該校(部科)の所定の科目を履修して卒業した方は、卒業の日から3年以内に実施される「資格」欄の試験の「免除される科目」欄の科目が免除されます。

表1:東海管内の認定学校等と免除になる試験科目(令和5年4月1日現在の認定校)
学校名 部科名 試験が免除される資格 免除される試験科目 備考
愛知県立三谷水産高等学校 情報通信科 第三級総合無線通信士 無線工学の基礎、英語、電気通信術 -
愛知県立三谷水産高等学校 専攻科海洋技術科情報通信コース 第二級総合無線通信士 無線工学の基礎、英語、電気通信術 -
愛知県立三谷水産高等学校 専攻科海洋技術科情報通信コース 第二級陸上無線技術士 無線工学の基礎 -
愛知県立三谷水産高等学校 専攻科海洋技術科情報通信コース 第二級海上無線通信士 無線工学の基礎、英語 -
名古屋工学院専門学校 工業専門課程電子情報学科(昼間部) 第二級陸上無線技術士 無線工学の基礎 -
愛知工業大学 工学部電気学科電気工学専攻 第一級陸上無線技術士 無線工学の基礎 -
愛知工業大学 工学部電気学科電子情報工学専攻 第一級陸上無線技術士 無線工学の基礎 -
静岡大学 工学部電気電子工学科 第一級陸上無線技術士 無線工学の基礎 -
中京大学 工学部電気電子工学科 第一級陸上無線技術士 無線工学の基礎 -
名古屋工業大学 工学部電気・機械工学科 第一級陸上無線技術士 無線工学の基礎 -
名古屋大学 工学部電気電子情報工学科 第一級陸上無線技術士 無線工学の基礎 -

2 養成課程(長期型)

 1年以上の教育課程に無線通信に関する科目を開設している学校等が、総務大臣の認定を受けて開設する養成課程を修了した者は、申請により所定の無線従事者の資格を取得できます。

長期型養成課程の対象となる資格

 次の12資格で、各々の資格ごとに総務大臣の認定を受ける必要があります。

海上関係の資格
第3級及び第4級海上無線通信士、第1級〜第3級海上特殊無線技士、レーダー級海上特殊無線技士
航空関係の資格
航空無線通信士、航空特殊無線技士
陸上関係の資格
第1級〜第3級陸上特殊無線技士、国内電信級陸上特殊無線技士

免許申請時の注意事項

 免許申請は、学校等が修了証明書を発行する場合は修了証明書を添付して行う必要があります。

 また、修了証明書を発行しない場合は科目履修証明書及び卒業証明書を添付して行う必要があります。

長期型養成課程認定校

 以下の長期型養成課程認定校(部科)は、無線通信に関する科目を開設しており、その教育課程は養成課程の認定基準(無線従事者規則第21条第2項)に適合していることについて、総務大臣(総合通信局長)の認定を受けています。
 この長期型養成課程に開設される授業科目を履修して修了した方は、同養成課程の対象とする無線従事者の資格の免許を受けることができます。

表2:東海管内の長期型養成課程認定校と対象資格(令和5年4月1日現在の認定校)
免許を受けることができる資格 学校の区分 長期型養成課程認定校の名称等(学校名、部科名)
第二級陸上特殊無線技士 高校 愛知県立三谷水産高等学校 情報通信科
第一級陸上特殊無線技士 高校(専) 愛知県立三谷水産高等学校 専攻科 海洋技術科 情報通信コース
第一級海上特殊無線技士 高校(専) 愛知県立三谷水産高等学校 専攻科 海洋技術科 情報通信コース
第一級陸上特殊無線技士 専修 名古屋工学院専門学校 工業専門課程 電子情報学科(昼間部)

3 養成課程(標準型)

 総務大臣の認定を受けて開設された養成課程を受講し、その修了の際に行う修了試験に合格した者は、申請により所定の無線従事者資格を取得できます。

養成課程の対象となる資格

 長期型養成課程の対象資格及び第3級並びに第4級アマチュア無線技士の14資格です。

免許申請時の注意事項

 申請の際には、養成課程修了証明書を添付する必要があります。

養成課程の実施団体

 これらの養成課程は、公益財団法人日本無線協会が開設するものと財団法人日本アマチュア無線振興協会(JARD)が開設するものがあります。

参考

4 学校の卒業者に対する資格付与

 学校において無線通信に関する科目を履修し卒業した者は、申請により次の無線従事者資格を取得することができます。

大学(短期大学を除く)
第1級陸上特殊無線技士、第2級及び第3級海上特殊無線技士
短期大学又は高等専門学校
第2級陸上特殊無線技士、第2級及び第3級海上特殊無線技士
高等学校
第3級陸上特殊無線技士、第2級海上特殊無線技士

免許申請時の注意事項

 免許申請は、科目履修証明書、履修内容証明書及び卒業証明書を添付して行う必要がありますが、あらかじめ学校が当該科目の履修内容について総務大臣の確認を受けていれば履修内容証明書の添付が省略されます。

 全国の科目確認校と対象資格は次表のとおりです。

5 資格、業務経歴等の要件による資格付与

 一定の無線従事者の資格を有し、その資格に係る業務(アマチュア業務を除く)について一定の経歴等(認定講習の修了を要件とする場合があります。)の要件を備えた者は、申請により所定の無線従事者資格を取得できます。

免許申請時の注意事項

免許申請は、その経歴等の要件を備えたことを証明する書類を添付して行う必要があります。

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