市場の動向
インターネット・ブロードバンド市場
2018年12月に、政府が国有卸売ネットワーク事業者「Unified National Networks(UNN)」を設立するまでは、イマジン(旧テルブル)が固定ブロードバンド市場を独占していたが、UNNのインフラ統合によりデータストリーム・デジタル(DST)、プログレシフが小売サービス事業者として市場に参入している。接続方式は、FTTxがほぼ100%を占めている。
固定ブロードバンド加入数及び加入率(2017-2021年)
2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | |
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固定BB加入数(千) | 41 | 49 | 54 | 71 | 79 |
固定BB加入率 | 9.5% | 11.4% | 12.4% | 16.1% | 17.8% |
移動電話市場
ブルネイの移動体通信市場ではDSTとプログレシフがサービスを提供してきたが、2018年12月のUNN設立により、各社のインフラが統合された結果、従来固定電話サービスの提供事業者であったイマジンが2020年1月より移動体市場にも参入することとなった。UNNは3G、4Gの卸売サービスを提供しているが、各々のネットワーク・カバレッジは人口所在地のほぼ全てをカバーしている。
移動電話加入数及び加入率(2017-2021年)
2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | |
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移動電話加入数(千) | 545 | 566 | 575 | 537 | 603 |
移動電話加入率 | 126.6% | 130.3% | 131.2% | 121.5% | 135.5% |
固定電話市場
固定通信を提供してきた通信省(現・運輸情報通信省)電気通信部が2006年4月に民営化され、テレコム・ブルネイ・ベルハド(テルブル、現イマジン)が設立された。以降、同社による市場独占が継続してきたが、2018年12月のUNN設立により、国内の通信サービス事業者が総じて固定電話の小売サービスを提供することが可能となったため、今後、市場の競争化が期待されている。
固定電話加入数及び加入率(2017-2021年)
2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | |
---|---|---|---|---|---|
固定電話加入数(千) | 84 | 83 | 87 | 104 | 112 |
固定電話加入率 | 19.5% | 19.0% | 19.8% | 23.5% | 25.2% |
放送市場
国営の全国事業者であるラジオ・テレビジョン・ブルネイ(RTB)が、マレー語と英語で地上テレビ放送を実施している。また、隣国マレーシアのテレビ放送も受信可能である。クリスタル・アストロが国内唯一の有料放送事業者であり、DTH衛星放送により、100チャンネル以上のデジタルテレビ放送及びラジオ放送や双方向サービスを提供している。
重要政策動向
2018年12月、政府は国家計画「Wawasan Brunei 2035」に基づき、既存の通信事業者の通信インフラを統合し、新たな国有卸売ネットワーク事業者UNNを設立、2019年9月より正式に既存事業者のインフラを継承し事業を開始した。既存事業者は2020年1月より、改めてUNNの卸売サービスを同一条件で使用する通信サービス事業者として免許を付与され、市場競争を促進させている。
基礎データ集
国の基礎データ
- 政体
- 立憲君主制
- 面積
- 5,765㎢
- 人口
- 45万人
- 首都
- バンダルスリブガワン
- 公用語
- マレー語
経済関連データ
- 通貨単位
- 1ブルネイドル(BND)=100.87円(2022年9月末)
- 会計年度
- 4月から1年間
- GDP
- 140億657 万USD(2021年)
法律
通信 | 2001年電気通信政令 |
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放送 | 放送法 |
監督機関
通信 | 運輸情報通信省、情報通信技術産業庁 |
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放送 | 情報通信技術産業庁 |