チリ(最終更新:平成29年度) Republic of Chile

各市場の主な動向 :
主要基礎データ集 :
より詳細な監督機関・法律・政策等の情報 :

市場の動向

インターネット・ブロードバンド市場

チリは、南米諸国の中でも固定ブロードバンド・サービスの普及が最も進んだ国の一つである。固定ブロードバンド市場は、通信大手テレフォニカ・チリとケーブルテレビ大手VTRの2強状態が続いている。Subtelによると、2017年9月現在、それぞれ34.2%と38.0%の市場シェアを占めている。

2017年9月末現在、ブロードバンド回線の主流はケーブル・モデムで、市場シェアは54.3%に達する。これに、xDSL(市場シェア26.4%)、FTTx(12.1%)が続く。この他に、3G/4Gモバイルブロードバンドで接続している加入者が1,488万人いる。

固定ブロードバンド加入者及び普及率(2012-2016年)

2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
固定BB加入者数(千) 2,166 2,295 2,490 2,719 2,887
固定BB普及率 12.4% 13.0% 14.0% 15.2% 16.0%

出所:ITU World Telecommunication/ICT Indicators Database

携帯電話市場

移動体通信市場は飽和状態に達している。2012年以降、プリペイド加入者が継続的に減少していることが原因の一つと考えらえる。3Gサービスは成長に鈍化傾向が見られ、代わりに4Gサービスが急成長している。

テレフォニカ系のモビスター、エンテルPCS、クラロの3社寡占状態にあり、上位3社で約9割のシェアを占めている。Subtelによると、2017年9月末現在、各社の市場シェアは、モビスターが32.0%、エンテルPCSが31.5%、クラロが24.3%となっている。ただし、ここ数年、英国投資会社Novatorの傘下であるWOM(「Word of mouth」の略語、旧ネクステル・チリ)が急激に加入者を伸ばしており、市場シェア8.5%を獲得している。

Novatorは2015年1月にネクステル・チリを買収すると、ブランド名を改称し、事業戦略の見直しを行った。ターゲットを若年層に絞り、他社より有利なプランを提示し、魅力的な新しい端末を投入するなどの取り組みを行い、2016年に加入者数を倍層させている。対照的にエンテルPCSとモビスターは加入者の流出が続き、苦戦している。

携帯電話加入者数及び普及率(2012-2016年)

2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
携帯電話加入者数(千) 23,941 23,661 23,681 23,206 22,974
携帯電話普及率 137.1% 134.3% 133.2% 129.5% 127.1%

出所:ITU World Telecommunication/ICT Indicators Database

固定電話市場

従来の固定電話(PSTN)に代わり、VoIP利用者が増えており、全国に約110万のVoIP加入者がいる。チリ南部の第11州(アイセン州)や北部の第15州(アリカ・イ・パリナコータ州)など固定回線網の敷設が困難なルーラル地域では3.4GHz帯と3.7GHz帯を使用した固定無線アクセス(FWA)サービスが提供されている。

市内電話事業者は大小合わせて数十社存在するが、テレフォニカ・チリと米メディア大手リバティ・グローバル傘下のケーブルテレビ事業者であるVTR、エンテル・チリの3社寡占状態が続いている。Subtelによると、2017年9月現在、テレフォニカ・チリが41.0%、VTRが20.0%、エンテル・チリが17.5%の市場シェアを占めている。

固定電話加入者数及び普及率(2012-2016年)

2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
固定電話加入者数(千) 3,293 3,347 3,428 3,446 3,464
固定電話普及率 18.9% 19.0% 19.3% 19.2% 19.2%

出所:ITU World Telecommunication/ICT Indicators Database

放送市場

地上放送

7社が全国放送を実施。TVN、メガビジョン、チリビジョン、Channel 13の四つの放送局が最も視聴されており、それぞれ10%弱の視聴率を獲得している。国営放送TVNは政府から財政的に独立しており、運営資金の約95%は広告収入によるものである。

有料放送

Subtelによると、2017年9月現在、324万6,500人が有料放送サービスに加入しており、普及率(人口100人当たり)は17.6%に達する。ケーブルテレビの加入者数は161万で、そのうちVTRが106万、クラロが41万(ケーブルとDTHの合計)となっている。

チリでは衛星放送の加入率が比較的高く、2017年9月現在、50.3%に達している。衛星放送の加入者数は163万。テレフォニカ・マルチメディア、クラロ、ディレクTVチリ、TuVesなどがDTHサービスを提供している。この内、ディレクTVが約62万、テレフォニカ・チリが77万(DTHとIPVTの合計)の加入者を得ている。

重要政策動向

緊急時の通信網

チリ政府は、地震や津波などの災害発生時に、影響を受ける地域の移動端末に、一斉に緊急警報を通知する「Cell Broadcast System(CBS)」の導入を決定している。CBS導入に向けて、2011年に約25億CLPの予算を運輸通信省に計上した。このシステムは、国家緊急災害対策室(National Office of Emergency of the Interior Ministry:ONEMI)の早期警戒センターと移動体通信事業者の管理するコールセンター、移動体通信網から構成される。

Subtelは2017年9月23日より、国内で販売されているすべての移動端末に対して、地震、津波、火山噴火といった自然災害に対する早期警戒システムからの緊急通報を受信する機能を義務付けると発表した。通信事業者には加入者の移動端末に緊急通報を受信可能であることを示すラベルを添付することが義務付けられる。

基礎データ集

国の基礎データ

政体

立憲共和制

面積

75万6,626㎢

人口

1,807万人(2016年)

首都

サンティアゴ

公用語

スペイン語

経済関連データ

通貨単位

1チリ・ペソ(CLP)=0.18円(2017年10月末)

会計年度

1月から1年間

GDP

2,470億2,791万USD(2016年)

出所:World Bank, World Development Indicators Database

法律

通信 1982年電気通信法 等
放送

監督機関

通信 運輸通信省/通信次官官房
放送 運輸通信省/通信次官官房、国家テレビ委員会
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