世界情報通信事情 World Information and Communication Circumstances

Republic of Indonesia インドネシア(最終更新:令和2年度)

市場の動向

インターネット・ブロードバンド市場

通信事業者の最大手Telkomやケーブルテレビ事業者が、首都圏や大都市を中心にIP化、光化を進行させている。また、2016年からMyRepublicが積極的にFTTHサービスを提供している。2020年2月には、PT Supra Primatama Nusantar(ブランド名Biznet)が自社光ファイバー網を使ったIPTVサービスを開始した。

ジャカルタ特別州では、2020年9月より同州政府が無料Wi-Fiサービス「JackWiFi」の提供を開始した。アクセスポイントは約5,000か所であり、順次アクセスポイントを拡大する計画である。

固定ブロードバンド加入数及び普及率(2015-2019年)

2015年 2016年 2017年 2018年 2019年
固定BB加入数(千) 3,983 5,227 6,216 8,874 9,412
固定BB普及率 1.5% 2.0% 2.3% 3.3% 3.5%

出所:ITU World Telecommunication/ICT Indicators Database

移動電話市場

主要事業者はTelekomunikasi Selular(Telkomsel)、Indosat Ooredoo(旧SatelindoとIndosat MultiMedia Mobile)、Hutchison 3 Indonesia(Tri)、XL アシアタである。4社で3億以上の加入があり、市場シェアの約95%を占める。2014年10月4G網の運用が許可されている。

5Gについては、XLアシアタが、2019年8月、ジャカルタ本社内でエリクソンと共同で5Gデモサービスを実施したほか、Telkomselが、2020年1月、リアウ諸島州バタム島での5G実験の成功を発表した。Hutchison 3 Indonesia(3ID)が、2019年10月、28GHz帯を用いたエンドツーエンドのライブ5Gトライアルを実施した。

移動電話加入数及び普及率(2015-2019年)

2015年 2016年 2017年 2018年 2019年
移動電話加入数(千) 338,948 385,573 435,194 319,435 345,025
移動電話普及率 131.2% 147.4% 164.4% 119.3% 127.5%

出所:ITU World Telecommunication/ICT Indicators Database

固定電話市場

Telkomを中心に6事業者によって市内電話サービスが提供されている。FWAによる固定電話の供給が急増したことで、加入者数が拡大した時期があったが、移動体通信網の高速化に伴いFWAからの乗換えが進んでいる。

長距離網に関しては、島嶼間の通信を確保するために衛星が活用されている。海底光ファイバー網の整備も進行しつつあり、2019年中の全県・市レベルの接続という目標を達成した。

固定電話加入数及び普及率(2015-2019年)

2015年 2016年 2017年 2018年 2019年
固定電話加入数(千) 10,378 10,753 11,053 8,304 9,477
固定電話普及率 4.0% 4.1% 4.2% 3.1% 3.5%

出所:ITU World Telecommunication/ICT Indicators Database

放送市場

地上放送

1962年にTelevisi Republik Indonesia(TVRI)が国営放送を開始、1989年からは商業放送事業者がサービスを開始し、13事業者が広域で放送を実施している。大手商業放送事業者にIndosiar Visual Mandiri(Indosiar)、Surya Citra Televisi Indonesi(SCTV)、Rajawali Citra Televisi Indonesia(RCTI)がある。

地上波デジタル放送については、2010年にTVRIが、ジャカルタ、バンドン、スラバヤ、バタム島で開始し、2012年に民間事業者による地上デジタル放送が開始された。2018年末、ジャカルタ、ジョグジャカルタ、バリ、メダン、バンジャルマシン、マカッサル等、12地域で民間事業者を含めて実施され、42地域ではTVRIが実施している。2019年10月に通信情報大臣が、段階的なアナログ停波の完全実施を2024年に設定することを発表した。

有料放送

2017年時点で有料放送事業者が311あり、そのうち92%はケーブルテレビである。ケーブルテレビについては、First Media傘下のHomeCable(旧Kabelvision)、Transvision(旧Telkomvision)の2社が市場を主導しているが、地域が限定されているため市場は小さい。直接衛星放送については、MNC Vision(旧Indovision)が、1994年にサービス開始、1997年からはデジタル放送を提供しており、2019年3月末現在の加入者数は約300万とされている。

重要政策動向

インドネシア・ブロードバンド計画(Rencana Pitalebar Indonesia:RPI)

政府は、2014年9月に2014年第96号大統領令「インドネシア・ブロードバンド計画」を公布した。計画では、eラーニング、eヘルス、電子調達、電子政府、eロジスティックスを開発の中心に据え、それを支えるためのブロードバンド基盤を構築するとした。2019年の目標は、都市部において固定ブロードバンドの通信速度を20Mbps以上とし、固定ブロードバンド世帯普及率71%、人口普及率30%、1Mbps以上のモバイル・インターネットの人口カバレッジ100%とした。2020年1月の政府発表では、固定ブロードバンド世帯普及率10.34%、固定ブロードバンド人口普及率2.65%と目標を下回る一方、固定ブロードバンド速度は19 Mbps、移動ブロードバンドの人口普及率は94.43%まで達成した。

パラパ・リング計画

2006年11月、政府は、光ケーブルにより七つのリングを構築し、全国の34の州、440の地域を結ぶパラパ・リング計画を公表した。西部地域に偏在している光ネットワークを東部地域にまで拡張することでブロードバンド網を全国展開し、東部地域開発及びインターネット等の通信料金を低減することが大目標であった。2019年10月、条件が困難で最後まで整備が続いていた東工区が完成し、35,280kmの海底ケーブルと21,807kmの陸上ケーブルの完工が発表された。

基礎データ集

国の基礎データ

政体
大統領制、共和制
面積
190万5,111㎢
人口
2億7,063万人(2019年)
首都
ジャカルタ
公用語
インドネシア語

経済関連データ

通貨単位
1インドネシア・ルピア(IDR)=0.007円(2020年9月末)
会計年度
1月から1年間
GDP
1兆1,191億9,078万USD(2019年)

出所:World Bank, World Development Indicators Database

法律

通信 1999年法第36号電気通信法 等
放送 2002年法第32号改正放送法 等

監督機関

通信 通信情報省、電気通信規制委員会 等
放送 通信情報省、インドネシア放送委員会