世界情報通信事情 World Information and Communication Circumstances

New Zealand ニュージーランド(最終更新:令和2年度)

市場の動向

インターネット・ブロードバンド市場

固定ブロードバンドの接続方式は、2019年9月時点でFTTH加入数がDSL加入数を超過し、最大シェアに転じている 。2019年度のFTTHのシェアは約55%、DSLのシェアは約30%である。

市場シェアでは、スパークが最大手であり、ボーダフォン・ニュージーランドがこれに続く。また、2015年7月に移動体通信の設備事業者2degreesもUFB(Ultra-Fast Broadband)網による固定ブロードバンドの提供を開始している。同様にUFB網の卸売サービスが使用可能であるため、オーストラリア資本のVocus New Zealandや電力系のTrustpowerといったISPも一定のシェアを有している。

固定ブロードバンド加入数及び普及率(2015-2018年)

2015年 2016年 2017年 2018年
固定BB加入数(千) 1,451 1,531 1,583 1,647
固定BB普及率 31.4% 32.8% 33.7% 34.7%

出所:ITU World Telecommunication/ICT Indicators Database

移動電話市場

スパーク、ボーダフォン・ニュージーランド、2degreesが移動体通信の設備事業者である。市場シェアは、スパークが最大手であり、ボーダフォン・ニュージーランド、2degreesの順で続いている。

上記の3事業者はルーラル地域に移動体カバレッジを拡げることを目的とした合弁会社Rural Connectivity Group(RCG)を2017年1月に設立し、インフラ共用により、非採算地域でのネットワーク展開を推進している。

5Gについては、ボーダフォン・ニュージーランドが2019年12月から3.5GHz帯を使用したNSA方式でオークランド、ウェリントン、クライストチャーチ、クィーンズランドの4都市で商用サービスを開始した。一方、スパークは2020年7月よりウェリントン近郊で商用サービスを開始、2020年内に更に4都市でサービスを開始する予定である。

移動電話加入数及び普及率(2015-2018年)

2015年 2016年 2017年 2018年
移動電話加入数(千) 5,600 6,100 6,400 6,400
移動電話普及率 121.4% 130.9% 136.1% 134.9%

出所:ITU World Telecommunication/ICT Indicators Database

固定電話市場

固定電話の加入者数は180万弱で推移している。主な事業者として市場最大手のスパーク、テルストラクリア(TelstraClear)を2012年10月に買収したボーダフォン・ニュージーランドがある。ボーダフォン・ニュージーランドには旧テルストラクリア所有のHFCケーブルを使用したサービスが存在するが、原則として、スパークも含めた他の事業者は、UFB網による卸売サービスを使用して小売サービスを提供している。

固定電話加入数及び普及率(2015-2018年)

2015年 2016年 2017年 2018年
固定電話加入数(千) 1,850 1,760 1,790 1,760
固定電話普及率 40.1% 37.8% 38.1% 37.1%

出所:ITU World Telecommunication/ICT Indicators Database

放送市場

公共放送のTVNZがTV1、TV2、TVNZ Dukeの3系統(タイムシフト放送を除く)で地上放送を行っている。なお、2011年7月の「公共テレビ憲章」廃止の影響を受け、TVNZ6、TVNZ7の2系統がそれぞれ2011年2月、2012年6月に廃止された。商業放送ではMediaWorks New Zealandが4系統(Three、Bravo、The Edge TV、The Breeze TV)、有料放送のスカイ・ネットワーク(SKY Network)が運営するPrime、カナダ資本により2012年4月に新規参入したChoice TVが各々1系統で全国放送を実施している 。

有料放送市場では、スカイ・ネットワークが衛星直接受信(DTH)方式での放送を行っており、市場を独占している。また、Freeviewが衛星デジタル放送による同時再送信を無料で行っている。ケーブルテレビは、ウェリントン、クライストチャーチ等の一部地域でのみ提供されており、市場での存在感は小さい。

重要政策動向

超高速ブロードバンド・イニシアチブ

2009年9月、政府は「超高速ブロードバンド(UFB)・イニシアチブ」を立ち上げた。UFBイニシアチブは当初、2019年までに国内の全建造物の75%がFTTHサービスに接続可能となることを目標としたが、2017年8月に同目標値は2022年までに87%へと引き上げられた。

UFBイニシアチブにおける設備事業者は、入札により選定され、各担当市区でネットワークの建設と運営を行う「地域ファイバ事業者(Local Fibre Companies:LFC)」である。各LFCはそれぞれの事業母体と政府が折半投資で設立する事業者であり、政府はこの出資を管理するための持株会社クラウン・ファイバ・ホールディングス(Crown Fibre Holdings:CFH)を設立した(2017年9月にCrown Infrastructure Partners(CIP)と改称)。

2020年6月末現在、UFB網に加入済みの建造物は全国に約100万ある。UFB網の91%が完成しており、全国で194の都市又は市区をカバーしている。計画完了時には全国で約180万の建造物がUFBに接続可能となる予定である。

基礎データ集

国の基礎データ

政体
立憲君主制
面積
27万534㎢
人口
478万人
首都
ウェリントン
公用語
英語

経済関連データ

通貨単位
1ニュージーランド・ドル(NZD)=69.79円(2020年9月末)
会計年度
7月から1年間
GDP
2,069億2, 877万USD(2019年)

出所:World Bank, World Development Indicators Database

法律

通信 2001年電気通信法、1989年無線通信法
放送 1989年放送法

監督機関

通信 ビジネス・イノベーション・雇用省、商務委員会
放送 ビジネス・イノベーション・雇用省、文化遺産省、放送委員会、放送基準(倫理)委員会