ベトナム(最終更新:令和元年度) Socialist Republic of Viet Nam

市場の動向

インターネット・ブロードバンド市場

2019年6月時点で、固定回線によるブロードバンド利用者は、約1,380万人、うちFTTHでの接続が1,280万程度とされている。主要な事業者は、VNPTグループ、Viettel Telecom、FPT Telecomである。

ブロードバンド化が戦略的に進められており、後発のFPT Telecomが2014年から主要都市で固定インターネット回線を光ファイバに置き換えるプロジェクトを展開するなどし、2018年末時点で63の第一級行政区のすべてでサービス提供が行われている。

固定ブロードバンド加入数及び加入率(2014年-2018年)

2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
固定BB加入数(千) 6,001 7,658 9,089 11,270 12,994
固定BB加入率 6.5% 8.3% 9.7% 11.9% 13.6%

出所:ITU World Telecommunication/ICT Indicators Database

移動電話市場

1992年5月、アナログ方式移動体通信サービスが開始され、1997年ごろに急速な成長が始まった。主要な事業者は、VNPT-Vinaphone、MobiFone、Viettel Mobile、G-Tel、Vietnamobile の5社である。VNPT-VinaphoneとMobiFoneはインカムベントのVNPT傘下にあったが、事業再編を経て別会社となった。2019年4月にIndochina Telecom Company (ITelecom)がVinaphoneのネットワークを利用して事業を開始し、MVNO事業者も市場に加わった。

2009年から3Gサービス、2016年から準備期間を長くとった4Gサービスの提供が開始された。2017年7月には、4G網の人口カバレッジが95%に達したとされている。

5Gについては、主要事業者のうちViettelは、2019年1月に試験免許を受け、5月にはハノイ及びホーチミン市での実験に成功している。Mobifoneは5月に試験免許を受けハノイ、ハイフォン、ダナンで5G基地局を設置し試験を進め、Vinaphone は7月に5G試験免許を受けハノイ、ホーチミン市での基地局設置を進めており、2020年中の商用サービスの開始を目指している。

移動電話加入数及び加入率(2014年-2018年)

2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
移動電話加入数(千) 136,148 120,324 120,600 120,016 140,639
移動電話加入率 148.4% 129.8% 128.8% 126.9% 147.2%

出所:ITU World Telecommunication/ICT Indicators Database

固定電話市場

固定電話は、VNPT-Vinaphone、Viettel Telecom、SPT、FPT Telecom等の事業者が、設備を保有してサービスを提供している。携帯電話サービスの普及に伴って、固定電話の加入者数は減少を続けている。

政府は、通信基盤の整備のため、2008年4月にVinasat-1衛星を打ち上げ、2012年5月にはVinasat-2衛星を打ち上げた。

固定電話加入数及び加入率(2014年-2018年)

2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
固定電話加入数(千) 6,725 7,325 5,598 4,385 4,296
固定電話加入率 7.3% 7.9% 6.0% 4.6% 4.5%

出所:ITU World Telecommunication/ICT Indicators Database

放送市場

地上放送

首都に本拠地を置くベトナム国営放送(VTV)とベトナム・マルチメディア(VTC)の全国放送局、各省及び中央直轄市の人民委員会が管理・運営する64の地方局が地上放送を実施しており、2017年末現在、71事業者に免許が交付されている。

政府は、2011年の首相決定(Decision 2456/2011/QD-TTg)により、2015年から中央直轄市から段階的にアナログ停波を行い、2020年までにアナログ放送を終了してテレビ放送のデジタル移行を完了することとし、4段階に分けられて進行している。五つの中央直轄市からアナログ停波が開始され、計画の第2段階(国内34の省と中央直轄市での停波完了)までが完了している。

有料放送

自国衛星の打上げによって、直接衛星放送受信の規制が緩和され、VTCやベトナム衛星テレビ(VSTV)がサービスを提供している。2017年末時点の有料のDTHの契約数は164万、1兆230億VND程度の売り上げとなっている。

ケーブルテレビは、ハノイやホーチミンなどの大都市圏で普及しており、2017年末現在、17事業者にケーブルテレビ・サービス・プロバイダの免許を付与している。2017年末時点の有料のケーブルテレビ・サービスの契約数は968万で、6兆3,090億VND程度の売上げで全有料放送の約80%を占めている。

重要政策動向

ICT政策

2015年の首相決定(「2016~2020年におけるITアプリケーションに関する政府機関における行動計画」)により、国民や企業に対するITアプリケーションの開発、政府機関内におけるITアプリケーションの開発・改善、電子政府の基礎となる技術インフラ・情報システム・データベースの開発と完成といった目標の下で、少なくとも3か所のスマートシティの設置や、各省庁が提供しているポータルを統合した公共サービス・ポータルの整備等が実施されることになっている。スマートシティについては、ハノイ、ダナン、ホーチミンの3市が、パイロット・プロジェクトの実施都市に選ばれている。

2018年9月には、電子政府の構築を加速化するために、「首相決定(Decision 1072/2018/QĐ-TTg)」に基づいて首相が議長を務める国家電子政府委員会が設置された。委員会では、2025年をターゲットに法制度や政策策定、関連アプリの開発、データの収集・分析・シェア、個人情報の保護、電子認証の促進について方針を決定する。最初の会議では、特に国家データベース早期構築の必要性が強調された。

サイバーセキュリティ法

2018年6月に、サイバーセキュリティ法(Law 24/2018/QH14)を可決し、2019年1月より施行した。法は、安全保障に関連する重要情報のセキュリティ確保、ネットワークの安全を侵害する行為の防止、データやネットワーク防護の実施等について規定している。法には、個人情報及び重要データを対象とする重要情報システム管理者に対するデータの国内保存義務、データを国外提供(持出し)する際の安全評価義務が定められている。また、外国の電気通信及びインターネット・サービス提供者に対し、ベトナム国内ユーザのデータを対象としたサーバの国内設置や事務所の国内設置を義務付けている。

基礎データ集

国の基礎データ

政体

社会主義共和制

面積

33万1,150㎢

人口

9,554万人

首都

ハノイ

公用語

ベトナム語

経済関連データ

通貨単位

1ドン(VND)=0.004円(2019年9月末)

会計年度

1月から1年間

GDP

2,452億1,369万USD(2018年)

出所:World Bank, World Development Indicators Database

法律

通信 電気通信法、無線周波数法
放送 2016年プレス法 等

監督機関

通信 情報通信省
放送
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