中国総合通信局(局長:長塩 義樹)は、平成30年11月4日(日曜日)、大竹市晴海臨海公園を会場として実施された「平成30年度広島県総合防災訓練」に参加し、自治体やメーカー等と連携した以下の実働訓練を実施しました。
孤立地域へのドローンによる無線機搬入訓練
訓練は、携帯・固定通信網が寸断したとの想定の下、広島県からの要請に基づき、中国総合通信局が所有している災害対策用移動通信機器(MCA無線機)5台を訓練会場内に設置された大竹市災害対策本部に搬入しました。さらに、大竹市からの要請により、交通網も寸断し孤立状態になった地域へMCA無線機を搬入するため、(株)エネルギア・コミュニケーションズの協力を得て、同社所有のドローンにより会場内の想定孤立地域へMCA無線機1台を搬入しました。
MCA無線機をドローンにより搬入する訓練は、中国総合通信局で初めての試みとして実施しました。
被災地におけるドローン空撮等による情報収集訓練
訓練会場内に設定された土砂災害や多重衝突事故の現場における被害状況や人命救助・復旧活動の実働訓練の模様を現地対策本部で把握するため、(株)エネルギア・コミュニケーションズ所有のドローンにより空撮し、その映像を(株)日立国際電気所有の長距離無線中継システム(公共ブロードバンド移動通信システム)により大竹市災害対策本部へ伝送する訓練を実施しました。
空撮映像は通常の可視カメラに加え、サーモグラフィー映像により要救助者の体温検知も可能な場合があるなど、情報収集活動に役立つことが確認されました。
通信・放送設備の電源確保訓練
中国総合通信局が所有する災害対策用移動電源車を訓練会場へ搬入し、現地災害対策本部等で使用する映像・通信機器等への電源供給を行いました。災害対策用移動電源車は、災害時の通信及び放送の迅速な確保を目的として、電気通信設備又は放送設備の応急復旧対策を行うための発電機を搭載しており、全国9箇所の地方総合通信局に配備されています。
広島県総合防災訓練では初めてとなるドローンを活用した移動通信機器(MCA無線機)の搬入訓練や、公共ブロードバンド移動通信システムを利用した画像伝送訓練は、防災関係機関や、一般来場者の関心が高く、ドローンから送られてくる映像に関心が集まっていました。
今後も、中国総合通信局では、情報通信技術(ICT)を活用した防災訓練に自治体や防災関係機関等と連携して取り組み、地域のさらなる安全安心の確保に努めてまいります。
連絡先 防災対策室/電話:082-222-3398 |