中国総合通信局(局長:長塩義樹)は、中国情報通信懇談会、福山商工会議所及び中国電子タグ(RFID)利活用研究会との共催により、平成31年1月30日(水曜日)に「ワイヤレスIoTセミナーin福山」を開催しました。本セミナーは、電子タグ・自動認識の最新動向や利活用事例等を紹介し、導入を促進することで、省力化、効率化や安心・安全、地域課題解決等に役立てていただくことを目的として開催し、主として民間企業から87名が参加しました。
セミナーの参加者は、熱心に聴講され、多くの質問が寄せられました。また、セミナーに合わせた機器展示コーナーでも熱心に情報交換が行われるなど関心の高さがうかがわれました。
セミナーの概要は以下のとおりです。
基調講演『電子タグ・自動認識の最新動向』
講師:総務省 総合通信基盤局 移動通信課 課長補佐 石黒丈博 氏
要旨:
RFIDや顔認証など自動認識市場における市場規模や利活用の動向、また、地域が抱える課題解決にあたっては、自動認識に係るサービスだけに頼ることなく、機器、ソフトウェア、インフラ等を組み合わせたトータルソリューションとして解決にあたることが重要であることについて説明。組み合わせる技術としてLPWAやRFIDの高度化、5Gなどの動向についても説明が行われた。
プレゼンI『2020年とその先の都市の安全・安心』〜NECが目指すパブリックセーフティ〜
講師:日本電気(株) パブリックセーフティ事業推進G 部長 山際昌宏 氏
要旨:
2020年東京オリンピック・パラリンピックを迎えるにあたり、安心・安全な運営への課題解決のため、顔認証による入場管理と画像解析による混雑対策・不審者/不審物対策を提供する。顔認証の技術は世界No.1であり、厳格かつスムーズな本人確認を実現。また、画像解析技術を用い、監視カメラの映像からリアルタイムに人や物体の動きを把握し、混雑状況の可視課、不審者/不審物の自動検知・早期発見を実現する。
プレゼンII『手軽なIoT「ビーコン」を活用した見える化と活用の実際』
講師:(株)ジェナ 取締役 中垣 雄 氏
要旨:
ビーコンとビーコンを検知するアプリを組み合わせて位置情報や通過情報等を把握するサービスであるビーコン管理クラウドプラットフォーム「Beacapp」を紹介。活用事例として、手間をかけず、医師の在院時間を管理する事例、商品の出荷等のために出入りする敷地内におけるドライバーの待機時間を削減し出荷順序の最適化する事例、フリーアドレスオフィスにおける在席管理・在席確認などを挙げ、併せて位置情報に係るログ解析による効率化などについて紹介。
プレゼンIII『庫内オペレーション生産性向上ツール「Visual WarehouseR」のご紹介
講師:(株)サトー シニアマネージャー 浅野慶太 氏
要旨:
数多くの在庫を管理する広大な倉庫等において、自動認識技術を用い、効率的に経路を案内する庫内作業支援ツールを紹介。本システムは、独自アルゴリズムを用いて現在地からの最短経路を算出し、行き先だけでなく行き方を誘導、作業者がわかりやすい画面、音声ナビゲーションを実現する特徴を有する。本システムにより誰でも熟練者と同様の作業生産性を図る。
中国総合通信局では、地域におけるIoTの利活用の事例の紹介することにより、ICTの導入促進をはじめとし、ICTの利活用等による地域課題の解決に取り組んでまいります。