中国総合通信局は、広島県府中市、中国情報通信懇談会と共催で、令和2年1月30日(木)、府中商工会議所(広島県府中市)において、「地域情報化促進セミナーin備後府中」を開催しました。
本セミナーは、「Society5.0」の実現に向け、防災分野でのICTの普及促進を図るとともに、データとICTを利活用した災害発生時における情報提供手段の実装など、広島県府中市が、地域課題解決のために策定するIoT実装計画の確実な実行に寄与することを目的に開催しました。
<プログラム>
【開会挨拶】
総務省 中国総合通信局 局長 本間 祐次
府中市 市長 小野 申人 氏
【基調講演】
「東日本大震災支援活動で得た知見の伝承」
特定非営利活動法人キッズデザイン協議会 フェロー 濱田 真輔 氏
濱田様は、富士通(株)在籍時に発生した東日本大震災において、いち早く現地に赴き復興支援業務に従事されました。講演では、その経験を基に、地方自治体や企業がとるべき事業継続対策などについてご説明いただくとともに、被災地におけるクラウド環境の構築やSNSによる情報伝達の有効性などについてお話をいただきました。
【事例紹介】
「防災・減災に向けたオープンデータの利活用」
一般社団法人データクレイドル 理事 大島 正美 氏
オープンデータの意義や必要性、利活用事例についてお話いただきました。オープンデータを防災・減災に役立てるためには、広域でデータをそろえることが重要であるというお話が印象的でした。
「島根県安来市の取組」
島根県安来市 情報政策課長 宇名手 由子 氏
昨年、防災分野で策定された地域IoT実装計画について、その後の展開も含めてお話しいただきました。安来市では、中国地域の自治体の中でも特にオープンデータ化の取組が進んでおり、地元の高校生がデータ利活用について考える場を設けるなど、地域で課題解決に取り組む様子が印象的でした。
「5Gのユースケース等の紹介」
第5世代モバイル推進フォーラム 事務局長 大村 好則 氏
5Gおよびローカル5Gについて、今後の展開についてお話いただきました。
【施策説明】
「ローカル5Gの開発実証の紹介」
総務省 中国総合通信局 情報通信部長 福田 克己
総務省が、令和2年度から実施する、ローカル5G等を活用した地域課題解決モデルを構築するための開発実証についてご説明いたしました。
【計画発表】
「地域課題解決に向けたIoT実装計画の発表」
府中市 総務部長 粟根 誠司 氏
府中市が、今年度を通じて策定している防災分野におけるIoT実装計画について、計画の概要を説明いたしました。府中市のIoT導入に向けて、傍聴された職員も含め士気を高められたことと思います。
【パネルディスカッション】テーマ:IoT実装による防災分野の課題解決を目指して
コーディネータ 島根大学 法文学部 教授 野田 哲夫 氏
パネリスト1 (特非)キッズデザイン協議会 フェロー 濱田 真輔 氏
パネリスト2 (一社)データクレイドル 理事 大島 正美 氏
パネリスト3 府中市 副市長 村上 明雄 氏
パネリスト4 総務省中国総合通信局 情報通信部長 福田 克己
パネリスト5 (株)野村総合研究所 社会システムコンサルティング部
副主任コンサルタント 谷本 敬一朗 氏
IoT実装計画の発表を踏まえ、今後府中市が、防災分野の課題をどのように解決していくべきかについて、活発な議論が行われました。
【閉会挨拶】
中国情報通信懇談会 地域情報化・コンテンツ部会 部会長
(島根大学 法文学部 教授) 野田 哲夫 氏
中国総合通信局では、今後もセミナー等の開催を通じて、防災分野におけるICT/IoT利活用の推進に努めて参ります。