「サイバーセキュリティセミナー2022」を開催
中国総合通信局(局長:和久屋 聡)は、令和4年11月2日に、中国経済産業局、中国情報通信懇談会及び中国地域サイバーセキュリティ連絡会との共催、並びに鳥取県サイバーセキュリティ対策ネットワークの協力により、「サイバーセキュリティセミナー2022」を、鳥取県米子市内の「国際ファミリープラザ」の会場及びオンラインで開催し、129名(内訳:会場参加27名、オンライン参加102名)に参加いただきました。
サイバー攻撃の脅威が増大する中、安全なサイバー空間を実現するためには、地域の中小企業等を含むあらゆる主体が広くサイバーセキュリティ対策を導入するとともに、万一攻撃を受けた場合には迅速・適切に対応する必要がありますが、大企業に比べて中小企業においてはサイバーセキュリティ対策が十分でない状況となっています。
このような状況を踏まえ、本セミナーは、中国地域の中小企業や地方公共団体の情報システムに携わり始めた方や経営層の方などを対象に、サイバーセキュリティに関する意識とセキュリティレベルの向上を目的とし、サイバーインシデントの最新動向や対策、インシデント発生時の対応等について学ぶセミナーとして開催しました。
プログラム及び講演概要は次のとおりです。
【プログラム及び講演概要】
講演(1):「サイバーセキュリティ事故発生の最新動向と対策推進の第一歩」
- 講師:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA) 産業サイバーセキュリティセンター
中核人材育成プログラム修了者コミュニティ(叶会) 井上 裕司 氏
- 概要: サイバーセキュリティの事故(インシデント)の最新の動向を具体的な事例を交えて紹介いただくとともに、インシデント発生に備えた対策などについて解説していただきました。
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講演(2):「サイバーインシデント発生時の対応」
- 講師:国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT) サイバーセキュリティ研究所 ナショナルサイバートレーニングセンター 研究技術員 阿部 則夫 氏
- 概要: サイバーインシデントが発生した際の、インシデント発生から解決までの一連の業務(インシデントハンドリング)について解説していただきました。
また、講演の最後には、NICTが実施している実践的サイバー防御演習「CYDER(※)」の紹介もありました。
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講演(3):「利用者視点・地域視点で取り組むサイバーセキュリティ」
〜デジタル社会の入り口で誰ひとり取り残さないために〜
- 講師:株式会社ラック サイバー・グリッド・ジャパン 副GM 吉岡 良平 氏
- 概要: 地域では中小企業中心のセキュリティ対策が必要であり、その対策は個人の利用者目線であることが必要であることや、個人利用者におけるセキュリティ対策を考える上での課題や対応策について解説していただきました。
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また、当日、会場内において、実践的サイバー防御演習「CYDER」のデモ展示を実施し、参加者に「CYDER」の一部を体験していただく機会を設けました。
終了後のアンケートでは、セミナーの内容について、「インシデントの対応項目を認識した」、「社員のサイバーセキュリティ教育に活用したい」、「現状のセキュリティ体制の見直しと整備に役立てたい」など、サイバーセキュリティに関する意識やセキュリティレベルの向上に繋がる感想が多数寄せられた一方で、「技術者の人員不足」、「従業員へのセキュリティ教育や意識の向上」、「有事の体制について準備が不十分」などといった課題も挙げられました。
中国総合通信局では、中国地域の中小企業等のセキュリティレベルの底上げを図るため、今後も関係機関と連携してサイバーセキュリティの人材育成に資する取組みや、セキュリティ情報の共有を行うなど、サイバーセキュリティ対策を推進してまいります。
(サイバーセキュリティ室)
※ CYDER(サイダー):Cyber Defense Exercise with Recurrence
(
https://cyder.nict.go.jp/
)
主催者挨拶:
川崎サイバーセキュリティ室長
講師(1)(リモート):
井上 裕司 氏
講演(2):阿部 則夫 氏
講演(3):吉岡 良平 氏
セミナー会場の様子
CYDERデモ展示の様子
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