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「医療分野における電波の安全性に関する説明会」をオンライン開催

 中国総合通信局(局長:和久屋 聡)は、令和5年2月22日(水)、オンラインにより「医療分野における電波の安全性に関する説明会」を開催しました。
 本説明会は、電波の利用がスマートフォンやWi-Fi機器に代表されるように、今や生活に不可欠なものとなっている一方で、医療機関においては、適切に管理しないと人命に関わる重大な事故につながる可能性もあることから、特に医療関係者の皆様に向けて、医療現場における電波の管理の必要性や安全な利用について理解を深めていただくことを目的としています。
 中国総合通信局では、医療分野で電波を利用するに際して直面している課題を解決し、電波を安全かつ便利に利用できる電波利用環境の実現を目指して、医療機関や関係機関と連携して、平成30年3月に「医療電波利用中国協議会」を発足し、安全な電波利用方策の普及促進に取組んでいます。本説明会は、その取組みの一環で開催したものであり、医療関係者等から203名の参加がありました。
 
 講演1では、広島大学病院 医療情報部 部長 医学博士 三原 直樹氏から、「病院情報システムの発展の歴史〜現状の把握と今後の課題〜」と題して講演いただきました。三原氏からは、紙カルテから電子カルテへ至った経緯や、病院情報システムをどのように統合していくかについて説明がありました。
 続いて、講演2では、国立研究開発法人情報通信研究機構 サイバーセキュリティ研究所 ナショナルサイバートレーニングセンター サイバートレーニング研究室 招聘専門員 荻原 健太氏から、「医療機関におけるサイバーセキュリティの脅威と対策」と題して講演いただきました。荻原氏からは、大阪急性期・総合医療センターで起きた事例からの被害傾向や対応策についての説明と、実践的サイバー防御演習「CYDER」(※)の紹介がありました。
 講演後は聴講者からオンラインでの質問の時間を設け、三原氏へは、「今後の医療の中で、診断等へのAIの利活用はどれくらい進展していくのか」、「病院内には多くのシステムが導入されているが、どうやって一元管理していくのか」、荻原氏へは、「早速、院内のシステムのセキュリティ対策を担当者と現状確認を行う」、「一番効果的なセキュリティ対策は何か、また、防御できるのか」との質問があり、近年、医療機関へのサイバー攻撃や、セキュリティ対策の脆弱性が浮き彫りになってきていることから、講演への関心の高さがうかがえました。
 中国総合通信局では、引き続き、医療現場における電波の管理の必要性を理解いただきながら、安全な利用方策の普及を推進してまいります。
 
 ※ CYDER:Cyber Defense Exercise with Recurrence
  (https://cyder.nict.go.jp/別ウィンドウで開きます

(電波利用環境課)
三原 直樹 氏

講演1:広島大学病院
医学博士 三原 直樹 氏

荻原 健太氏

講演2:国立研究開発法人情報通信研究機構
招聘専門員 荻原 健太氏

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