中国総合通信局(局長:和久屋 聡)は、中国情報通信懇談会(会長:清水 希茂)との共催により、令和5年5月30日、広島コンベンションホール(広島市東区)において、電波の日・情報通信月間を記念した講演会を開催し、オンライン配信を含め中国地域のみならず全国の地方公共団体、ICT関連企業等221名の方に聴講いただきました。
講師には、『AI兵器と未来社会キラーロボットの正体』、編集『人工知能学典』などの著者であり、マルチエージェント、複雑ネットワーク科学、群知能、計算社会科学などの研究に従事されている慶應義塾大学理工学部教授 栗原 聡 氏をお迎えし、「『Chat(チャット)GPT』にみるAIの進化 〜AIと人・社会との共生〜」と題して講演いただきました。
講演では、めざましい発展を遂げているChatGPTをはじめとしたAIの進化の歴史や、AIと人・社会の関係は今後どのように変化していくのかについて説明された上で、AIはこれまでも徐々に社会に浸透してきたが、ChatGPTのような生成系AIは「特別な技術を持たない一般のユーザーでも質問形式で文章を入力すれば最新のAIから簡単に回答を得ることができる」という加速的な変化をもたらしたことなどについて解説されました。
一方で、生成系AIは、ユーザーの入力文に対して、膨大に蓄積されたデータから「それっぽい回答」を対話形式に特化して出力しているに過ぎないため、こうした特性があることを前提に、AIを「道具」として使いこなすリテラシーが求められることなどについても指摘されました。
中国総合通信局では、関係機関と連携して、今後ともICTの先進的な活用事例などの取組を積極的に紹介し、ICTを活用した中国地域の地域活性化に寄与していきます。