中国総合通信局(局長:和久屋 聡)は、令和5年6月10日に、西日本の総合通信局4局(北陸、近畿、四国及び九州総合通信局)と合同で、「西日本横断サイバーセキュリティ・グランプリ」を開催しました。広島会場は、広島市東区の「広島コンベンションホール」で開催し、サイバーセキュリティに興味のある学生や入社1〜5年目程度の若手社員など21名が参加されました。(全体の参加者は570名)。
サイバーセキュリティに対するニーズが増大する一方、労働人口の減少が見込まれる中、いかに十分なサイバーセキュリティ人材を育成し確保できるかは、わが国の産業全体にとって重要な課題です。しかし、サイバーセキュリティ人材の育成・確保は、質的・量的いずれの観点からも容易ではなく、地域においては一層厳しい状況にあります。
本イベントでは、サイバーセキュリティへの関心を高めるとともに、セキュリティ人材の裾野を広げることを目的として、各地に会場を設けてオンラインでつなぎ、現役のITエンジニアによる最新のセキュリティ講演、サイバーセキュリティの基礎を学ぶことができるクイズ等を実施しました。
プログラム概要は次のとおりです。
【プログラム概要】
挨拶:山内サイバーセキュリティ統括官
(1)挨拶
総務省
サイバーセキュリティ統括官室
山内統括官
(2)各会場の紹介
講演:登 大遊 氏
(3)講演第1部
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)
サイバー技術研究室長
東日本電信電話株式会社特殊局員
登 大遊 氏
サイバーセキュリティに関するご経験や、人材育成に必要な環境の構築など今後の課題も含め講演いただきました。
セキュリティクイズの様子
(4)セキュリティクイズ
西日本電信電話株式会社
セキュリティプリンシパル
粕淵 卓 氏
参加者が各自のパソコンやスマホを使って二択クイズを解き、個人で合計得点を競いました。
(5)講演第2部
[1]Zホールディングス株式会社
安心安全部マネージャー
日野 隆史 氏
ヤフー株式会社CISO室
教育啓発チーム
青黄 由美子 氏
[2]LINE株式会社グループセキュリティ統制チーム 中村 智史 氏
[3]西日本電信電話株式会社
四方 直樹 氏
各社の様々な立場からサイバーセキュリティについて講演いただきました。
(6)CTF※
CTFの様子
西日本電信電話株式会社
セキュリティプリンシパル
谷口 貴之 氏
参加者が各自のパソコンやスマホを使ってサイバーインシデント係る謎解き問題に挑戦し、チームで合計得点を競いました。難易度の高い問題では特に、チーム内で意見交換しながら試行錯誤して解答を導き出していました。
※CTFとは、Capture the Flagの略で旗取りゲームのことです。セキュリティに関する謎解き問題を、チームで力を合わせて解いていき、獲得した合計点数を競います。
Lightning Talks大会
株式会社エネルギア・コミュニケーションズ
(現 株式会社エネコム)
(7)Lightning Talks大会
各地のサイバーセキュリティに携わる企業等13者から、その取組について1者3分という短い時間に凝縮して発表いただきました。
Lightning Talks大会
広島県警察本部
Lightning Talks大会
株式会社両備システムズ
交流会の様子
(8)交流会(広島会場)
参加企業等
広島県警察本部
株式会社エネルギア・コミュニケーションズ
(現 株式会社エネコム)
株式会社両備システムズ
西日本電信電話株式会社
参加者は4つのグループに分かれ、時間で交代して全ての参加企業等と質疑応答を行い、サイバーセキュリティへの疑問や実際の仕事について学びました。
終了後のアンケートで、良かったプログラムを質問したところ、特にCTFを「大変良い」とする回答数が突出しており、知識や発想も問われる点や、チームで話し合いながら行う点などが評価されました。また、今後の企画として、「自由な発想で参加者みなさんと刺激しあう場所」、「知的好奇心をかきたてるイベント」などの意見も寄せられました。
中国総合通信局では、関係機関と連携して人材育成の取組みや、セキュリティ情報の共有を行うなど、今後もサイバーセキュリティ対策を推進してまいります。(サイバーセキュリティ室)