「放送セミナー」を開催
〜「放送の防災・減災対策に係る最新技術動向」を紹介〜
中国総合通信局(局長:梅村 研)は、中国情報通信懇談会(会長:芦谷 茂(中国経済連合会 会長))及び中国受信環境クリーン協議会(会長:山口 真司(広島エフエム放送 代表取締役社長))との共催により、令和7年2月19日(水)に広島市南区の会場とオンライン併用による「放送セミナー」を開催しました。
本セミナーでは、放送の防災・減災対策に係る最新技術動向をテーマに、アンテナ鉄塔などの塗装の老朽化に対応する新素材技術や、放送局のマスター業務をリモートで行える「バーチャルマスターオペレーター」の災害時における有用性、地上デジタル放送波を活用した災害情報伝達手段の特徴等について、専門家から講演をいただきました。
講演には放送事業者、地方公共団体等から152名(会場39名、オンライン113名)の聴講がありました。
放送・通信をめぐる社会環境はますます変化しています。社会全体のデジタル化が急速に進展する中、インターネットを通じた情報発信や動画配信などは、企業や個人を問わず、誰でも非常に簡単に発信できるような社会になりました。
一方で、災害時の情報伝達手段としての放送の重要性はもとより、最近では、生成AIによるフェイクニュースが社会問題となるなど、情報の正確性・公平性などデジタル時代における放送メディアの意義・役割が再認識されてきています。
中国総合通信局は、今後も災害発生時に地域において重要な情報伝達手段となる放送ネットワークの強靭化に向けた取り組みを進めてまいります。(放送課)
【開会挨拶】
梅村 研 中国総合通信局長
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【閉会挨拶】
中国情報通懇談会
染岡 慎一 放送部部会長
(安田女子大学 アドミッションセンター長
造形デザイン学科 教授) |
【講演1】
「大改修時代 染めQが担う劣化した躯体と新素材を一体化させる補強工法」
講演者:株式会社染めQテクノロジィ
井上 幸一 氏
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古くなった鉄塔や局舎を新素材により長期間延命させる技術を紹介いただきました。
新素材とは、独自の技術で成分をナノ粒子化するもので、あらゆる素材に密着させることができ、防錆の補修にも優れた効果が発揮されると説明がありました。
【講演2】
「バーチャルマスターオペレーター(VMO)で変わるマスター運用
講演者:株式会社テレビ北海道
技術・DX推進局長 高橋 康二 氏 |
マスターの監視・オペレーションをリモートにより効率化するだけでなく、BCP対策にも有効であることを紹介いただきました。
監視業務の課題と解決策として、(1)緊急時の効率化・BCP対応について、(2)通常時の効率化について、バーチャルマスターオペレーターの特徴を含めて説明がありました。
【講演3】
「地デジIPDC技術を活用した災害情報伝達手段」
講演者:DXアンテナ株式会社
CATV推進室CATV推進課 辻 真一 氏 |
IPDC技術の概要と、この技術を活用した災害情報伝達手段の解決策などを紹介いただきました。IPDCとは、Internet Protocol Data Castのことで放送波にインターネットで利用されているパケットを乗せてデータ配信を行う技術です。
講演では、消防庁の取り組みと実運用が紹介され、地方公共団体が抱える地域課題の解決案などについて説明がありました。
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