九州管内で研究開発を終了した戦略的情報通信研究開発事業(SCOPE)による研究開発について、その研究成果をICT分野の研究者やメーカー、事業者、自治体関係者等に広く紹介し、地域における研究成果の展開を図るとともに、研究者相互の連携や研究成果の社会実装を促進することを目的に掲載しています。
終了年度 | 対象プログラム | 課題名 | 提案機関 | 研究代表者 | 研究資料等 | 連携希望先 | 研究者からのアピール |
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26 | 地域ICT振興型 | アクティブ光空間通信システムの研究開発 | 佐賀大学 | 辻村 健 | 概念図 ![]() |
地方自治体、通信関連企業、光学関連メーカ | 光ファイバの代わりに空中に発射したレーザを用いるブロードバンド通信技術を提案しました。緊急通信網・島しょ部での簡便なネットワーク構築への適用を目指して実用化のための試作・実環境での特性評価実験を検討中。 |
地域ICT振興型 | 防災・減災情報を効果的に伝送するメッシュネットワーク型インテリジェント拡声システムの研究開発 | 熊本大学 | 苣木 禎史 | 概念図 ![]() |
国、各都道府県・市町村の防災関係機関およびワンボードコンピュータ等へ実装および販売関連企業 | 複数のスピーカから音を同時に放射して、聞きづらくなる状況を避ける技術開発を行った。3GWiFiを介してタイミング制御を行うアルゴリズムの開発とワンボードコンピュータへ仮実装までを済ませている。この技術は、屋外の防災情報のみでなくアーケードなど公共の場での音情報の氾濫を防ぐことも可能。社会実装に興味のある企業・団体と連携できることを希望。 | |
地域ICT振興型 | 高遅延インターネットにおけるTCPスループット向上システムの研究開発 | 鹿児島大学 学術情報基盤センター |
升屋 正人 | 概念図 ![]() |
通信事業者、地方自治体、NPO | 往復遅延時間が50ミリ秒の環境で50Mbps以上のTCPスループットを1世帯あたり50千円以下の費用で実現できることを実証した。実用化に向けた技術移転を進めたい。 | |
地域ICT振興型 | ディスレクシアの児童・生徒達のための手書き文字・数式入力インタフェースの研究開発 | (公財)九州先端科学技術研究所 | 鈴木 昌和 | 概念図 ![]() |
文部科学省、教育機関、福祉情報システム・アクセシビリティ関係企業 | 発達障害者の中には自分が書く文字も読めないため書くことに困難がある人達が多くいる。手書きの文字や数式を直ちにオンラインで認識して読み上げるインタフェースを開発し、その有効性の実証研究を行った。 | |
25 | 地域ICT振興型 | 人の動きをやさしく支援する地域ITS利活用基盤に関する研究開発 | 九州大学 | 古川 浩 | 概念図 ![]() 概要 ![]() |
地方自治体 | 人の動きを傾向値として抽出する実証実験を行いました。街をどのように人々が利用しているのかが分かると、より効率的な行政を行うことができ、またこれらの情報をオープン化することで新しい産業の創出を促します。 |
地域ICT振興型 | 地域住民組織による災害時要援護者支援システムの研究開発 | 宮崎公立大学 | 辻 利則 | 概念図 ![]() 概要 ![]() |
ICTメーカー、地方自治体、自治会、福祉団体等 | 高齢者や障がい者を災害の緊急時などに支援できるもの、そのために普段からの見守りなど地域活動でも利用できるものとして開発。現在の地域の課題を具現化し、ICTの利活用を目指した。技術だけでなく、低コストで地域の利用者が実際に扱えるものが必要と考えており、今後の地域のあり方なども含め、関心を持っている企業の支援を希望します。 | |
地域ICT振興型 | オートGPSとIMES屋内測位による広域観光の動態把握と回遊誘発情報提供システムの開発研究 | 福岡大学 | 斎藤 参郎 | 概念図 ![]() 概要 ![]() |
商店街、大型商業施設運営者、地方自治体 | 来街者への情報提供によるまち歩きの支援ツールとなるとともに、運営者では、エリア内の来街者の動きや情報の効果がわかります。今後実用化に向けて、現場の提供や高度化に共同できる企業・団体を希望します。 | |
地域ICT振興型 | スマートテレビを活用した独居高齢者等の安心・安全ネットワークシステムの志布志モデルの実証実験研究 | (株)鹿児島TLO | 藤田 晋輔 | 概念図 ![]() 概要 ![]() |
地方自治体(福祉・介護関係課) 福祉・介護関連および医療機関 福祉・介護業務関連企業 |
IC技術を駆使し、各種ICセンサとCATVおよび移動体通信デバイスを組み合わせ、高齢者宅の生活パターンや室温等の異常値を介護施設、医療機関、遠隔居住親族が把握、共有でき、高齢者にも使いやすい見守りシステムを構築・実証試験をしました。 | |
24 | 地域ICT振興型 | 多対多対応型モバイルテレメディシン遠隔医療システムの開発と実用化 | 熊本医療センター | 高橋 毅 | 概念図![]() 概要 ![]() |
医療機器メーカ、病院等 | 病院搬送前の段階で患者情報の正確な把握はその後の処置に役立つ。本研究では、心電図、患者映像を複数の病院で把握でき地域医療連携に役立つ仕組みを作った。今後、様々な医療機器に対応し救急医療を支援していきたい。 |
地域ICT振興型 | 農業分野におけるエナジーハーベスト型環境モニタリングシステムの高度化を基盤としたナレッジマネジメントプラットフォームに関する研究開発 | 公益財団法人ハイパーネットワーク社会研究所 | 工藤 賢 | 概念図![]() 概要 ![]() |
地方自治体、農業団体 | 農業情報の表示・共有・分析を行うプラットフォーム及び環境モニタリングシステムの実証実験を実施。圃場での実証を重ね、プラットフォーム・システムの高度化を目指す。 | |
地域ICT振興型 | 人に優しくスマートな放牧管理を実現する無線生体管理システムの研究開発 | 九州大学 | 後藤 貴文 | 概念図![]() 概要 ![]() |
九州内のICTメーカー、電気メーカー、医療機器メーカー | ・ICT技術を活用し、従来困難であった放牧時における遠隔地からの位置・生体情報を収集し、家畜管理へ利活用可能な無線生体管理システムの研究開発を行っている。 ・日本の農業の発展への貢献に熱い思いをもつ企業さんを希望します。 |
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23 | 地域ICT振興型 | 中都市圏におけるマルチエレメントGAを用いた交通制御の研究開発 | 熊本大学 | 内村 圭一 | 概念図![]() 概要 ![]() |
熊本県警察及び九州各県の警察、信号機機器メーカー | 新開発のマルチエレメントGAを適用して得た交通信号パラメータは、小規模であるが現実の道路交通網を模した交通シミュレータにおけるシミュレーションの結果、交通流を大幅に改善できました。実証実験が必要。 |
地域ICT振興型 | 防災用多機能観測・転送システムの研究開発 | 北九州市立大学 | 山本 郁夫 | 概念図![]() 概要 ![]() |
国、各都道府県・市町村の防災関係機関 | ・安定な飛行が可能な小型無人飛行ロボット及び上空からの高品質動画像の他に放射線量、二酸化炭素、温度、湿度、気圧、距離、位置等の環境パラメータのリアルタイム計測が可能な移動型観測・転送システムを開発。 ・各所の希望に応じた計測システムの開発が可能。3次元計測により高低差を考慮した避難者目線の避難路作成等可能。河川氾濫、津波等の防災マップ作成、更新に役立つ。 |
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地域ICT振興型 | 中小規模コミュニティ向けインフラ構築のための無線アドホックネットワーク実用化基盤技術の研究開発 | 株式会社ネットワーク応用技術研究所 | 木 宏 | 概念図![]() 概要 ![]() |
無線関連の研究機関、無線関連のメーカ及びキャリア | 「TCPプロキシ技術」と「MACフレーム送信制御技術」を主軸に経済性と実用性を伴ったネットワーク接続インフラの研究開発、実証実験を実施。現在、継続研究と実用化を検討中で、実用化に向けた共同研究を希望。 | |
22 | 地域ICT振興型 | 情報の「可触化」を基盤とする多覚的情報コミュニケーション手段の研究開発 | 大分大学 | 西野 浩明 | 概念図![]() 概要 ![]() |
触感や香りなど、五感情報処理に興味のある研究機関やメーカなど | 情報に触って知覚する「情報の可触化」のための基盤技術開発と応用システムを用いた実証評価を行った。これらの成果は、 ウェッブ等を通じた情報発信・提示の直観性の向上、ハンディキャップを有する利用者に対する情報認知の支援等に有用な基盤技術になる。 |
地域ICT振興型 | 地域企業支援のためのWEB利用CAE解析支援システムの構築・応用に関する研究開発 | 熊本県産業技術センター | 土村 将範 | 概念図![]() 概要 ![]() |
国及び各県の試験研究機関 CAE解析ナレッジの共有のため大学研究者や付属図書館、CAEソフトメーカーやCAE技術サポート会社など自社のシステムへの活用を希望する企業ほか |
インターネット経由でCAE解析操作やナレッジを提供する「CAE解析支援システム」を開発。国や県及び大学などと、CAEに関するナレッジDBの内容充実や共同研究など解析技術の利用促進と高度化を推進したい。 | |
地域ICT振興型 | 地域住民の“信頼”と“人間関係”を基盤に した地域防災SNSに関する研究開発 | 大分県立芸術文化短期大学 | 凍田 和美 | 概念図![]() 概要 ![]() |
スマートフォンアプリ開発機関 | 災害への準備と災害時の確実な情報伝達による減災を目指す。 | |
地域ICT振興型 | 多様なニーズの児童生徒に対応するマルチメディア教科書等の研究開発 | 公益財団法人九州先端科学技術研究所 | 鈴木 昌和 | 概念図![]() 概要 ![]() |
現在、拡大教科書製作や電子教科書に関する調査などを行っている富士ゼロックス社など、電子書籍製作に関わる会社 | 数式を認識できるOCRソフトと人の声に近い音声合成エンジンを組み合わせ、漢字の読みや抑揚、間合いをワープロ感覚で編集できるGUIにより、高品質なマルチメディアDAISY教科書を低コストで製作するシステムを開発した。 | |
21 | 地域ICT振興型 | u-リハビリ空間実現のための歩容情報センシングの研究開発 | 九州工業大学 | 和田 親宗 | 概念図![]() 概要 ![]() |
システム開発企業、センサ開発企業、リハビリテーションに関心のある企業、歩行ナビゲーションに関心のある企業、スポーツ関連企業 | センサ類を搭載した靴を履くだけで、利用場所等の制限無く、しかも使用者に負担をかけずに歩容状態を計測できる。遠隔リハビリ、歩行ナビゲーション、路面状態の取得、健常者の歩行解析などに応用できる。 |
地域ICT振興型 | WINDS衛星を介した災害時バックアップ通信及び防災情報通報システムの研究開発 | 佐賀大学 | 新井 康平 | 概念図![]() 概要 ![]() |
マスメディア通信関係の企業及び研究機関 | ハードウエアでは高価なシステムであるが、ソフトウェアにてアクセラレーションを行うため、システムが安価。 アクセラレーションとは、TCP-IPプロトコル通信における遅延時間に起因する実効伝送速度の低下を克服するもの。 |
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地域ICT振興型 | 離島へき地の在宅介護力向上のための遠隔ケアシステムの開発 | 長崎大学 | 石松 隆和 | 概念図![]() 概要 ![]() |
福祉介護機器メーカー | 離島やへき地で介護が必要な高齢者の見守りを、画像処理を使って効果的に行う取り組みを行ってきた。画像により、体温や、呼吸状況を推定する技術、さらに自動対話機能により信頼性を高める取り組みを実施中である。 | |
地域ICT振興型 | 通信帯域に依存しないユニバーサルeラーニングシステムに関する研究開発 | 熊本大学 | 宇佐川 毅 | 概念図![]() 概要 ![]() |
中山間地へのeラーニングを利用した遠隔講義システムの導入・開発に教務のある研究機関・教育組織等 | 開発したeラーニングシステムは、遠隔地にある複数のシステム間で動的に学習コンテンツを共有する機能を実装したもので、通信速度の遅い地域の教育機関でも快適にeラーニングが利用可能になる。 | |
地域ICT振興型 | 非人口集中地域におけるローカルエリア防災情報共有システムの研究開発 | 宮崎公立大学 | 辻 利則 | 概念図![]() 概要 ![]() |
地方自治体 | 洪水等の災害時に必要とされる地域の情報を地域の無線LANを用いて閲覧できるようにしている。現在は、平常時の利用法、特に高齢者等の見守り活動への活用について検討している。 | |
20 | 地域ICT振興型 | 高信頼型マルチホップ無線通信基盤技術の研究開発 | 九州大学 | 堀 良彰 | 概念図![]() 概要 ![]() |
通信機器開発メーカ、研究機関等 | ネットワークを構成する無線ノード自律的に連携し、隣接ノード評価手法を設計した。SCOPE支援終了後も継続して研究を進めており、品質の低下したリンクを遮断し網を再構成する手法を検討している。 |
地域情報通信技術振興型 | 条件不利地域におけるコミュニティ・ブロードバンドの整備に関する研究 | 鹿児島大学 | 升屋 正人 | 概念図![]() 概要 ![]() |
・ブロードバンドゼロ地域を抱える自治体 ・通信事業者 ・無線通信機器事業者 |
ブロードバンドサービス提供地域と未提供地域を無線LANで結びブロードバンドサービスを実質的に提供中。 また、国内最長の47.5kmの海上無線LAN伝送に成功しており、本土と離島を結ぶ回線を安価に構築可能。これらのノウハウをベースにした事業展開のほか、 次世代無線技術を用いたブロードバンドゼロ地域内での安価な通信網構築に関する共同研究を希望。 | |
19 | 地域情報通信技術振興型 | エージェントコミュニティネットワークを基盤とした地域中小企業間商取引支援環境の開発 | 九州大学 | 雨宮 真人 | 概念図![]() 概要 ![]() |
就労支援システム、業務連携システムなどマッチング支援システムの開発・運営関連会社 | マッチング過程の利用者行動に基づき、マッチングを試行する双方の意向を考慮し、マッチング相手を高精度に推薦する仕組みを提案しています。マッチング過程の行動履歴取得を手伝ってくださる連携先を規模。 |
18 | 地域情報通信技術振興型 | 情報通信支援による環境負荷低減農業技術開発研究 | 熊本大学 | 池上 知顯 | 概要![]() |
圃場の遠隔管理システムや自動化を希望される農業関係者、この分野へ参入を予定されている企業、農業におけるオゾンガス応用に関心のある農業関係者や企業 | 移動体通信により遠隔地から圃場での作物の生育環境・状況をモニタし記録するシステムを開発し、オゾンを用いた土壌処理法を提案した。農業の効率化や環境負荷低減に関心のある方や企業との連携を希望。 |
総務省九州総合通信局情報通信部情報通信連携推進課 電話096-326-7319 e-Mail:renk@ml.soumu.go.jp