テレビ受信障害の見分け方

確認と特定

 地上デジタル放送はアナログ放送に比べて受信障害を受けにくい伝送方式を採用しています。テレビの映りや音声が悪くても、その原因は受信障害ではなく、アンテナ、アンテナ線、テレビなどの機器の故障や調整不良であることも多いものです。地上デジタル放送の障害は受信画面から原因を推定することは難しいため、テレビの映りが悪いときは以下を参考に、ご自分で原因を調べてみましょう。

機器の接続確認とテレビの設定確認

 機器の接続やテレビの設定を確認し、自宅のテレビや機器が正常に動作しているか調べてみましょう。

  • 機器の間のケーブルは正しく接続されていますか。正しく接続されているときは接続ケーブルの抜き差しや主電源を入り切りしてみましょう。
  • テレビの地域設定や受信設定は正しくされていますか。テレビや地上デジタルチューナー(地デジ用語集:ち)の各設定を取扱説明書で確認して再設定してみましょう。また、エラーメッセージが出ているときは取扱説明書で内容を確認してみましょう。
  • ICカード(B-CASカード(地デジ用語集:B))はテレビに挿入されていますか。挿入されているときはICカード(B-CASカード)の抜き差しをしてみましょう。

障害特定のフローチャート

 機器の接続確認とテレビの設定確認をしてもテレビの映りが悪い場合、以下のフローチャートに従って障害を特定してみましょう。

 障害特定のフローチャート図:お住まいが戸建住宅又は集合住宅か、また、ご近所や同じ集合住宅のお住まいの方にも同じ障害の症状がある又はないの事項を参考に対応を特定します。

  1. Q1.お住まいは戸建住宅それとも集合住宅?Y/N(YならQ2-1へ。NならQ2-2。)
  2. Q2-1.ご近所も同じ症状ですか?Y/N(Yなら受信障害の可能性があります。受信障害についてをご覧ください。NならQ3へ。)
  3. Q2-2.同じ集合住宅にお住まいの方も同じ症状ですか?Y/N(YならQ3へ。Nなら保守管理会社もしくは施設管理者にご相談ください。)(フローチャート終了)
  4. Q3.アンテナや配線などの故障・調整不良の可能性があります。まずは受信障害の主な改善方法をご覧ください。それでも、受信情報が改善されない場合、アンテナ受信の方は電器店にご相談ください。ケーブルテレビの方はケーブルテレビ会社にご相談ください。受信障害対策共聴施設などの場合、保守管理会社もしくは施設管理者にご相談ください。(フローチャート終了)

受信障害について

受信障害の主な現象

 受信障害の主な現象は、画面が真っ暗になり受信できません等のメッセージが表示されるブラックアウトや、ブロック状のノイズが現れたり、静止(フリーズ)した画面になるブロックノイズです。


写真1:受信障害の現象 ブラックアウトの画面

写真2:受信障害の現象 ブロックノイズの画面

受信障害の主な障害原因

  • ビルなどの建造物による電波の遮へいなど電波伝搬上の障害が原因となる場合があります。
  • アンテナ方向のズレ、アンテナ素子の折損、アンテナケーブルの断線、接続部分の接触不良、ブースター(地デジ用語集:ふ)の出力調整不良または故障など、アンテナ設備系の異常や故障が原因となる場合があります。
  • 建造物や山岳に反射された不要な電波、家庭用電化製品等のモーター類から発生する電波、無線局からの電波など妨害波による混信障害が原因となる場合があります。

受信障害の主な改善方法

  • アンテナの高さ、方向、場所の変更、高性能アンテナへの切り替えなどで改善できる場合があります。
  • ブースターをUHFアンテナ(地デジ用語集:U)で受信した直下に設置することで改善できる場合があります。
  • 良好に受信するには、デジタルテレビを設置する際などに受信状況を確認しておくことをおすすめします。多くの機種で簡易的に受信状況(アンテナレベル)を表示する機能が付いています。事前に調べておくことで、受信障害が発生した場合と比較することができ、障害原因を推定する手がかりとなります。

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