国際電波監視の概要

 短波帯電波監視業務と宇宙電波監視業務を行っている我が国で唯一の施設の三浦電波監視センターは、国際電気通信連合条約上の国際監視局に指定されており、海外や国内から到来する短波帯以下の周波数の電波を監視しています。  

 国際監視局は他に、釜山(韓国)、ホーチミン(ベトナム)、カルカッタ(インド)、アデン(エジプト・シナイ半島)、ラスパルマス(スペイン領・カナリア諸島)、マラガ(スペイン本土)、ランブイエ(フランス)、ポルト(ポルトガル)、アンカレッジ(米国)、ミンスク(ロシア連邦)、ベルリン(ドイツ)などが世界中に配置されています。 その監視情報は国際電気通信連合(ITU)無線通信局(BR)へ報告するなど、国際的に重要な業務を担っています。
 
 このような国際監視や国内の短波帯監視に使用されている三浦電波監視センターの監視用機器には、次のようなものがあります。
 

三浦電波監視センターのアンテナ群

 三浦電波監視センターには、国際電波監視用としてログペリアンテナをはじめとする短波帯以下をカバーする各種のアンテナが設置されています。

三浦電波監視センターのアンテナ群

DEURAS−H

 全国5カ所に電波の到来方向を検知するセンサ局を配置し、これらを三浦電波監視センターと専用回線で結び、遠隔制御を行って電波の発射源を探知する設備です。詳細は別項目で紹介しています。
 

【DEURAS−Hの操作卓】

短波監査装置

 短波監査装置は、長波、中波、中短波、短波帯の周波数の電波の監査に威力を発揮しており、10kHz〜30MHzの到来電波の周波数、占有周波数帯幅等の測定が可能な設備です。

【短波監査装置】

L-59型電波スペクトル自動記録装置

 L-59型電波スペクトル自動記録装置は、電波の発射状況調査に活用されており、90kHz〜30MHzの周波数の範囲内において、指定した周波数の範囲に入感する電波スペクトラムデータを収集、記録及び解析するものです。

 特徴としては、最大5分割、5周波数帯の電波スペクトラムの自動記録が可能です。測定結果をカラー印字出力や解析プログラムにより、入感周波数、入感時間、電波の強さなどを調べることが可能です。

【L-59型電波スペクトル自動記録装置】

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