近畿総合通信局及び近畿運輸局は、近畿情報通信協議会とともに「ICTで後押し!新しい観光のカタチ」をテーマに観光業を応援するセミナーを、令和4年10月20日(木)、大阪市内(グランキュープ大阪)において開催しました。開催に先立ち、近畿総合通信局 の井上局長から、「新型コロナウイルス感染症の影響が長期に渡り、日本経済の牽引に重要な役割を担う観光業にも大きな影響が出ている。デジタル技術を活用した取組により観光業を後押しすることができないか、近畿運輸局と連携し開催することとなった。」と、挨拶しました。
始めに、近畿運輸局の金井昭彦局長から、関西の観光・交通の回復に向けた取組の方向性と重点的に取り組むべき事業等について講演がありました。新型コロナウイルス感染症の拡大によって甚大な影響を受けている観光・交通の回復に向け、大阪・関西万博を最大の好機と捉え「住んでよし、訪れてよし」の観光地域づくりに取り組むことで、関西から観光立国の復活を目指すと講演されました。
続いて、3名の講師から、それぞれの視点による新しい観光を後押しする講演をいただきました。
まず、日本電気株式会社 ローカル5G事業推進統括部プロフェッショナルの原雅樹氏から、「DXによる新たな観光体験事例のご紹介」と題して、奈良県の平城宮跡歴史公園と和歌山県の南紀白浜空港において実施された実証実験の紹介がありました。屋外の観光資源とICTの融合による新たな観光体験の実現が重要と考えられるとお話いただきました。
次に、一般財団法人関西観光本部 デジタルマーケティング室長の桑原宗久氏からは、「2025年(万博)に向けた関西観光本部の挑戦」と題して、大阪・関西万博という好機を最大限活用し、関西の広域観光を促進するための考え方や戦略について講演がありました。また、海外旅行検討層の効率的な誘客法としてデータに裏付けられた「文化観光需要」を創出する事例や、観光ビッグデータを分析するデジタルマーケティングの重要性や今後の展望などについて紹介いただきました。
最後に、朝日放送テレビ株式会社 「おはよう朝日です」担当ディレクターの中安啓彰氏から、「テレビ番組制作者から見た取材したくなる観光地」と題して、実際に番組内で反響の大きかった企画の事例から分析した番組に取り上げられやすいものの特徴について、番組を制作する立場から具体的に紹介いただきました。
当日は、自治体や観光、通信関連企業などから60名を超える方々にご参加いただきました(近畿情報通信協議会公式YouTubeチャンネルにおいて、後日の期間限定公開も実施)。講演終了後には名刺交換会が行われ、講師と参加者の交流が活発に行われるなど盛況のうちに終了しました。
講演の様子
名刺交換会
近畿総合通信局は、今後とも、他の関係機関と連携して、関西をICTで応援する取組を行ってまいります。