近畿総合通信局は、近畿経済産業局、近畿情報通信協議会との共催により、万博活用を見据える地域の参考としていただくことを目的として、バーチャル万博での取組の紹介やメタバース等の最新技術の動向・活用事例について学んでいただくための「地域コンテンツ流通促進セミナー」を2025年2月26日(水)に開催しました。
冒頭、近畿総合通信局の藤田局長から「世界の英知が集結する場である万博は、世界中からの注目を集めており、国内外から多くの人々が関西を訪れることが予想されるため、来訪者に地域資源・地域の魅力をアピールする絶好の機会となる。XR・メタバース技術だからこそ実現できる没入感と利便性、そしてそれを活かした地域活性化の可能性を体験していただけるのではないかと思う。関西は、魅力的な地域資源が特に豊富な場所だと認識しており、本セミナーが、それらの資源、コンテンツを国内外へ発信していくヒントとなりましたら幸い。」と挨拶しました。
まず、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会 ICT局 ICT部 バーチャル課 課長 大嵩 豪朗 氏から、大阪・関西万博の開催に向けた取り組みや、世界中の方が参加可能となるバーチャル万博の取り組みや工夫についてご紹介いただきました。バーチャル会場では、実際のパビリオンやイベント施設が3DCGで再現されており、アバターとして展示を楽しむことができます。
次に、株式会社NTTコノキュー 仮想DXソリューションズ 主査 鳥越 一輝 氏と株式会社ジーン APP開発部 部長 曽根 俊則 氏から、XR技術の自治体への導入事例、失われた城跡等の建築物や風景をXR上に復元する技術、戦国武将をモチーフにしたVR技術を用いたコンテンツ等とそれらの観光への利用についてお話しいただきました。
株式会社NTTコノキュー 鳥越 一輝 氏
株式会社ジーン 曽根 俊則 氏
次に、KDDI株式会社 事業創造本部 Web3推進部 副部長 矢島 葉介 氏から、マーケティングやプロモーションへのメタバースの活用や、国内の主要なメタバースプラットフォーマーとの連携事業についてお話しいただきました。加えて、イベントの企画や認知度の向上のために、施策を一貫して実施することの重要性についてご説明いただきました。
最後に、鯖江商工会議所 SABAE CREATIVE COMMUNITY 特命監 田中 英臣 氏から、リアルとバーチャルを融合して日本のものづくりを体感できるバーチャルモールを開設した知見から、世界展開を見据えた、バーチャルモールを利用したブランド戦略による、最先端の販売モデルの提案についてお話しいただきました。
講演の後、株式会社NTTコノキュー/株式会社ジーン、KDDI株式会社、鯖江商工会議所の提供による展示及び体験コーナーを開催しました。参加者の皆様に、XRやメタバース、バーチャルモールを実際に体験し、また、直接説明を受けたりしていただきました。
XRの体験の様子
メタバースの体験の様子
アンケートでは、「メタバースは下火になっているのではないかと思っていたが全くそんなことはなく、面白い取組みや課題解決に向けて色んな動きがあることを知れてよかった。」といった回答をいただきました。
近畿総合通信局では、これからも関西の魅力あるコンテンツの流通を促進し、地域の魅力発信に寄与する取組を行ってまいります。