電波監視Q&A

Q1 電波は無限にあるの?

A1 
 電波は一般に石油のような「物」ではないので、使ったからといってなくなることはありませんが、無尽蔵にあるわけでもありません。電波とはコタツに使われている赤外線や太陽光線に含まれる紫外線と同じ電磁波の一種で、そのうち300万メガヘルツ以下のものを電波と呼んでいます。いま私たちが使える電波はさらに限られた範囲のものです。電波は同じ周波数を同じ地域で使うと混信するため、無秩序に使用することはできません。このような意味で限りある資源といえます。
 

Q2 周波数っていったい何?

A2
 静かな湖面に石を投げたとき、波紋ができて、だんだん大きく広がっていきます。この波によってできた山と山の間の長さを波長といいます。近くに浮き釣りをしていた人がいたとすると、その人の浮きが上下します。この浮きが1秒間に上下した回数を周波数といい、その単位は(Hz:ヘルツ)で表します。ラジオの周波数であれば、大体1秒間に1,000,000回振動することになります。
 

Q3 電波はどのようなところに使われているの?

A3
 電波はいろいろな通信に使われています。携帯電話・PHS、テレビ放送、ラジオ放送、消防・救急無線、アマチュア無線などさまざまなものに使われています。
 

Q4 不法無線局って何?

A4
 無線局は本来、総務大臣の免許を受けて使用しなければなりません(一部微弱な電波を使っているものなど免許が不要なものもあります)。不法無線局とは、免許を受けないでトラックやダンプカー等に無線機を設置して不法電波を発射し、さまざまな障害を与える無線局のことをいいます。
 

不法無線局って何?

Q5 不法無線局によってどのような障害が起きるの?

A5
 携帯電話に雑音が入ったり、テレビの映像が乱れたり、ラジオに無線の通信が入ったり、悪質なものは、救急車が使用している電波に妨害を与えて病院到着が遅れたり、航空管制の電波に妨害を与えてレーダーから機影が消えたり、一歩間違えば人命に関わる重大なことになってしまう恐れがあります。
 

Q6 不法無線局を取り締まっているの?

A6
 警察と協力した車輌の取締り、海上保安庁と協力した船舶の取締りなどに力をいれています。また、電波監視施設(デューラスシステム)を活用した不法無線局の探査も実施しています。
 

Q7 電波法違反で捕まるとどうなるの?

A7
 電波法では不法無線局を開設したり運用したりすると「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」に処せられます。また、携帯電話などの電気通信事業、警察、消防、放送など公共性の高い無線設備の機能に障害を与えて無線通信を妨害した場合は「5年以下の懲役または250万円以下の罰金」と非常に重い罪になります。
 

Q8 免許や資格がなくても使える無線機はあるの?

A8
 特定小電力無線局というトランシーバータイプのものがあります。通信距離は数百mと短いけれど、小型軽量で11チャンネル対応機種もあるので、仕事やレジャーに便利です。 
 

Q9 混信って何?

A9
 みんなが自由に電波を出すということは、電波の進路を道路に例えると、信号機が全くない交差点を走るのと同じで衝突(混信)してしまいます。免許を受けない無線局の発射する電波等により正常な無線局の業務が妨害を受けると通信ができなくなってしまいます。
 

Q10 無線機を買うときは、どのような点に注意すればいいの?

A10
 コードレス電話や特定小電力トランシーバー、市民ラジオなどを使うときは、必ず技術基準適合証明マーク(認証マーク)がついているかどうかを確認してください。携帯電話やPHSなど、いま誰もが気軽に使っている無線機にも認証マークがついています。
 

技術基準適合証明マーク

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