電波利用環境保護の重要性がさらに高まる中、増加傾向にある不法無線局の防止、取締まりの強化等のためには、より効率的かつ効果的な電波監視が必要とされてきました。
このため、総務省では平成5年度から電波利用料を財源として、電波監視の強化のための施設整備等を行なってきていますが、その一つとして、不法無線局探索の決め手ともいえる電波監視システム(DEURAS(デューラス:DEtect Unlicensed RAdio Stations))を開発し、全国の主要都市への整備を行ってきました。現在は更なる機能強化のための整備を進めています。
方向探知は、到来電波を受信アンテナの一対のエレメントで受信し、それぞれのエレメントに誘起した電圧の位相差電波の到来方向を計算する方法と、多数のアンテナエレメントを反射板を介して同心円に配置し、それぞれのエレメントを高速で切替え、高い電圧を誘起したエレメントと近傍のエレメントとで指向性のビームを作り、その方向から到来方向を計算する二種類の方法があります。
方向探知器は、主としてこのアンテナと受信機で構成され、一つの方向探知器で電波の発射源の方向を知ることが出来ますが、二つ以上を組合せ同時に計測し、それぞれの方位線の交点から電波の発射源の位置を測定することが出来ます。