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「ICTフェア in 東北2021〜デジタル変革で東北の未来を拓く〜」を開催

令和3年8月5日

 東北総合通信局(局長:杉野 勲)は、6月22日(火)、東北情報通信懇談会等との共催で「ICTフェアin東北2021〜デジタル変革で東北の未来を拓く〜」を開催しました。
 「ICTフェアin東北」は、毎年、情報通信の普及・振興を図ることを目的とした情報通信月間(5月15日〜6月15日)の取組の一環として実施しており、今年で16回目となります。今回は、昨年(令和2年11月22・23日開催)と同様に、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、オンラインによるライブ配信で実施しました。
 新型コロナウイルス感染症に対応する中で行政や社会のデジタル化の遅れがあらわになり、様々な分野でデジタル化を進めていく必要が再認識されています。また、今年の3月で東日本大震災から10年という節目を迎えた東北地方では、福島県の原子力災害被災地域を中心に、ICTインフラの整備・復旧を引き続き支援していく必要があります。
 このような状況の中、新たな東北の未来像を、デジタル変革によりいかに実現していくかをともに考えるべく、「デジタル変革で東北の未来を拓く」というテーマのもとに、今年の「ICTフェアin東北」を開催しました。
 今回は、

  1. 地方創生
  2. 地域課題解決・地域活性化×ICT・DX(デジタルトランスフォーメーション)
  3. ローカル5G(自営による第5世代移動通信ネットワークシステム)の普及展開
  4. 東北発ICTスタートアップ(新たなビジネスモデルを開発する事業・企業)の人材育成等
をテーマとして、有識者による講演又はパネルディスカッションを実施しました。


 また、企業や研究機関等から、5G(第5世代移動通信システム)、AI(人工知能)、IoT(Internet of Things)などを含め、様々なICTに関する展示を本年8月31日(火)までオンラインで配信しました。

 「ICTフェアin東北2021」の模様は、以下のとおりです。

オープニング

 主催者挨拶(東北総合通信局長)に続き、東北経済連合会会長の海輪誠氏、東北六県商工会議所連合会会長の鎌田宏氏より、本セミナーの開催にあたってのビデオメッセージをいただきました。

東北経済連合会会長
東北経済連合会
会長 海輪 誠 氏
東北六県商工会議所連合会会長
東北六県商工会議所連合会
会長 鎌田 宏 氏

テーマ1 地方創生
基調講演

「地域の未来を拓く構想とコミュニケーション」
講師 事業構想大学院大学 田中 里沙 氏

田中里沙氏

 地域資源の活用と発信を行う上でのDXの意義をご説明いただくとともに、コロナ禍で明らかとなった価値観の変化等状況を踏まえて、DX化によって、地域の価値をどう高めていくか、未来をどうデザインしていくかを、事例を交えてご講演いただきました。

テーマ2 地域課題解決・地域活性化×ICT・DX

講演 「NTT東日本のDX・地域活性化の取り組み」
 講師 東日本電信電話株式会社執行役員 宮城事業部長 滝澤 正宏 氏

滝澤正宏氏

 NTT東日本におけるICT技術を活用したビジネス革新や地域活性化の取組について、ローカル5Gや働き方改革等の事例に触れながら、ご講演をいただきました。

 

講演 「DXで解決!地方の課題」
 講師 キャリアシフト株式会社 代表取締役 森本 登志男 氏

森本登志男氏

 コロナ禍が1年を超えて長期化する中、社会のしくみが劇的に変化してきています。行動変容や価値観の再構築に自らを適合することで生き残りを図る中、コロナ前よりも業績を伸ばす会社や、注目を集める地方も現れてきています。その多くが、リモートやデジタルがキーワードになっています。コロナ禍ならばこその、地方の課題解決を、事例を通じてご講演いただきました。

 

講演 「東北におけるDX推進による地域活性化の取組」
 講師 一般社団法人DX NEXT TOHOKU 理事/事務局長 株式会社コーワークス 代表取締役CEO 淡路 義和 氏

淡路義和氏

 少子高齢化、社会インフラの老朽化、地域経済の衰退など、他の地域に比べより顕著に現れている「東北」で、DXを劇的に推進させたいという想いから設立された「DX NEXT TOHOKU」 の活動内容と、活動を通じて創造したい東北の未来像について、ご講演いただきました。

 

テーマ3 ローカル5Gの普及展開

講演 「ローカル5Gの概要と今後の展開への期待」
 講師 大阪大学大学院工学研究科電気電子情報通信工学専攻 教授 三瓶 政一 氏

三瓶政一氏

 ローカル5Gは、5Gネットワークをプライベートネットワークとして必要な場所に適宜展開できる有望な技術であり、その展開は、工場、オフィスなどを含む産業分野、地域活性化や農林水産業の効率的経営に向けても大きな期待が集まっています。今回、これらを踏まえてローカル5Gの概要と、今後どのような展開が期待されているかについてご講演をいただきました。

 

分野別事例紹介(1) 「住友商事の5G・ローカル5Gの取り組み」
 住友商事株式会社 5G事業部 主任 石黒 真人 氏

石黒真人氏

 令和2年度に大阪市のサミットスチール大阪工場(金属加工工場)で実施されたローカル5G実証実験の取組を中心に、基地局シェアリング等、住友商事の5G・ローカル5Gの取組に関してご説明をいただくとともに、今後の展望についてご講演いただきました。

 

分野別事例紹介(2) 「農業の教育研究におけるローカル5Gの活用」
 秋田県立大学アグリイノベーション教育研究センター センター長・教授 西村 洋 氏

西村洋氏

 令和3年4月1日設置されたアグリイノベーション教育研究センターの取組についてご紹介いただき、併せて昨年末に設置されたL5G(秋田ケーブルテレビ)の農業への活用として想定している、農業機械の遠隔監視と遠隔教育の事例をご説明いただきました。

 

分野別事例紹介(3) 「5G時代を見据えた映像表現の活用〜観光、地域活性化の模索〜」
 凸版印刷株式会社 情報コミュニケーション事業本部 トッパンアイデアセンター東日本TIC本部 販促チーム 部長 早坂 伸一 氏

早坂伸一氏

 2000年以前より「TOPPAN-VR」事業を展開してきた凸版印刷株式会社の、5G時代を見据えた観光・商業分野における地域活性化に資する「映像表現利活用」実証実験をご紹介いただきました。

 

テーマ4 東北発ICTスタートアップの人材育成等

講演 「東北から世界を変えるソーシャル・イノベーションを」
 講師 仙台市経済局産業振興課 スタートアップ支援担当主任 白川 裕也 氏

白川裕也氏

 宮城県仙台市では、東日本大震災からの復興を加速させ、多様な働き方を生み出し地域経済活性化の起爆剤となる起業家を応援するため、起業支援環境の構築に取組んでいます。
 課題先進地と呼ばれる東北から、事業性に加え、地域や社会の課題を解決する社会性を持ったスタートアップを次々に生み出していくための、仙台市の取組についてご紹介いただきました。

 

東北発スタートアップへの挑戦(1) 「最先端の制御技術で一次産業を自動化する〜岩手県発のモノづくり企業の挑戦〜」
 炎重工株式会社 取締役 萩野谷 征裕 氏

萩野谷征裕氏

 ICTの進化がUターン起業という選択肢を可能としたこと、起業する上で必要なこと、挑戦していくべきことなど、ご自身の経験を踏まえ、ご説明いただきました。

 

東北発スタートアップへの挑戦(2) 「IoT技術と地域資源融合型スマートファーム〜地域の課題解決を官民連携で事業創造〜」
 株式会社MOVIMAS 代表取締役 兒玉 則浩 氏

兒玉則浩氏

 IoT農業モデルの岩手県八幡平市から全国展開に向けての展望と、地域資源を活用したローカルフードビジネスの創出について、ご説明いただきました。

 

パネルディスカッション「東北から世界に羽ばたくスタートアップを!」

パネルディスカッションの模様

・モデレータ エイチタス株式会社 代表取締役 原 亮 氏
・パネリスト 仙台市経済局産業振興課 スタートアップ支援担当主任 白川 裕也 氏
        炎重工株式会社 取締役 萩野谷 征裕 氏
        株式会社MOVIMAS 代表取締役 兒玉 則浩 氏
・ゲスト    福岡県商工部新事業支援課 事務主査 山岸 勇太 氏

 

 地域のICTスタートアップ支援のために実施されているコンテストである起業家甲子園、起業家万博、「SPARK!TOHOKU」についての紹介、福岡県における取組の紹介、地域発スタートアップエコシステム形成のために必要なこと、ICTスタートアップ業界の今後のトレンド、東北の動向予測、起業家・応援団・行政のそれぞれの視点から見た東北の特色、東北でスタートアップを志す方へのメッセージなど、終始和やかな雰囲気の中で、ご説明・ご討論いただきました。

原亮氏
モデレータ エイチタス株式会社
代表取締役 原 亮 氏
山岸勇太氏
ゲスト 福岡県商工部新事業支援課
事務主査 山岸 勇太 氏
 

オンライン展示

 5G、IoT、AIなどICTに関する企業等からの展示を、オンラインで配信しました。出展者、展示内容につきましては、こちらの一覧(PDF:165KB) をご覧ください。

連絡先

 東北総合通信局
 情報通信部情報通信連携推進課
 TEL 022-221-0753

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