「みちのくALERT(アラート)2024」に参加
令和6年12月12日
東北総合通信局(局長:藤田 和重)は、11月15日(金)から17日(日)にかけて、陸上自衛隊東北方面隊が実施する大規模演習「みちのくALERT2024」(※)に参加しました。
この演習では、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震等による災害を想定し、自治体及び関係機関等と連携して、令和6年能登半島地震での道路寸断による孤立地域への物資の円滑な輸送が必要との教訓を踏まえ、指揮所訓練や孤立地域を想定した救援活動に係る訓練が行われました。
当局は、大規模災害時等における迅速かつ円滑な通信・放送の確保を目的として、令和3年度に陸上自衛隊東北方面隊と「災害時の相互協力に関する協定」を締結しています。今回初めて、同協定に基づき、ヘリコプターやホバークラフトによる災害対策用機器の輸送等の実践的な訓練を行いました。
【初日】
指揮所訓練(11月15日(金))
11月15日(金)午前9時に岩手県沖を震源とするマグニチュード9.1の日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震が発生し、青森県、岩手県及び宮城県で最大震度6強を観測、さらに津波と地震による甚大な被害が生じたとの想定で訓練が開始されました。当局から陸上自衛隊仙台駐屯地に派遣したリエゾン職員2名が、電気通信事業者、宮城県災害対策本部及び陸上自衛隊等と連携し、以下の図上訓練に取組みました。
- 被災自治体からの衛星携帯電話貸与要請への対応
- 電気通信事業者からの通信器材運搬要請への対応
【2日目】
災害対策用移動通信機器のヘリ輸送訓練(11月16日(土))
当局の災害対策用移動通信機器を孤立地域のある自治体に無償貸与する想定で、陸上自衛隊のヘリコプターを用いて霞目駐屯地(仙台市)から孤立地域(石巻市)に輸送する訓練が開始されました。同機器をヘリコプターに積載・固定の上、当局職員2名もヘリコプターに搭乗し、霞目駐屯地から約50km離れた石巻市の網地島まで約20分間飛行後に孤立地域に着陸し、同機器を自治体に貸与する想定で一旦積み下ろしました。その後、再度、同機器をヘリコプターに積載し、霞目駐屯地へ戻りました。
【3日目】
災害対策用移動電源車の海上輸送および仮設橋梁走行訓練(11月17日(日))
令和6年能登半島地震でも災害派遣された海上自衛隊エア・クッション型揚陸艇(LCAC)を使用し、孤立地域への海上輸送訓練を行いました。
前日の午後、石巻港に接岸した海上自衛隊輸送艦「くにさき」に移動電源車を積載した後、当日10時に「くにさき」内で移動電源車をLCACに積載し、当局職員2名も乗船しました。LCACは「くにさき」から出発し、石巻市の渡波(わたのは)海水浴場に11時11分に上陸後、LCACから移動電源車を揚陸しました。
午後には、陸上自衛隊が石巻市の国道45号線飯野川橋脇に設営した仮設橋梁を使用した走行訓練に参加し、当局職員2名が救命胴衣を着用して移動電源車に乗車して仮設橋梁を時速15km以下の速度で走行しました。
【今後の取り組み】
東北総合通信局は、令和6年度重点施策(DXpand Tohoku 〜デジタルの力を東北の力に〜)の取組として「災害時における通信の確保と関係機関との連携強化」を掲げており、引き続き、このような防災訓練への参加を通じて、災害時における情報通信手段の確保を適切に行えるよう、陸上自衛隊、電気通信事業者及び防災関係機関等との連携強化を図ってまいります。
(※)「みちのくALERT」とは東北地区における災害対処能力の向上を目的として、自衛隊、自治体、関係機関が連携して実施する実動および指揮所演習です。平成20年に初めて開催された「みちのくALERT2008」以降、今年実施された「みちのくALERT2024」で4回目の開催となります。なお、新型コロナウイルス感染症の影響により、実動訓練の実施は6年ぶりとなりました。
11月15日(金)指揮所訓練
MIC−TEAM 1名
11月17日(日)
上陸したLCAC内の移動電源車
連絡先
東北総合通信局
防災対策推進室
TEL 022-221-4333
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