「ICTフェアin東北2020 ONLINE」を開催

令和2年12月25日

 東北総合通信局(局長:田尻 信行)は、11月19日(木)、20日(金)の2日間、東北情報通信懇談会等との共催で「ICTフェアin東北2020 ONLINE」を開催しました。今回は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、初めてオンライン配信で実施しました。
 令和2年は、第5世代移動通信システム(5G)の商用サービスが開始され、また、新型コロナウイルス感染症の拡大への対策やポストコロナ時代に向けた対応として、デジタル化の推進が大きなテーマになる年となりました。来たる令和3年3月には東日本大震災10年を迎えます。こうした中、ICTの観点から東北は今後どのような方向に進むべきかについて、「ICTで東北を未来につなぐ」というテーマのもとに、本フェアを開催しました。
 初日には、有識者の方々を集めたシンポジウム形式により、基調講演と特別講演、そして3つのサブテーマとして設けた(1)5Gの普及、(2)東日本大震災復興10年、(3)ポストコロナ時代のICT利活用に関する講演とパネルディスカッションを行いました。
 続く2日目には、専門家等による各種専門セミナー等を行いました。
 また、企業や研究機関等から、5G、AI(人工知能)、IoT(Internet of Things)などを含め、様々なICTに関する展示をオンラインで配信しました。
   ICTフェアin東北2020 ONLINEの映像は、終了後も12月25日(金)までオンラインで配信しました。なお、初日(11月19日)分のセミナーの映像については、令和3年1月29日(金)までオンデマンド配信を延長しています。(オンデマンド配信はコチラ)別ウィンドウで開きます

 ICTフェアin東北2020 ONLINEの模様は以下の通りです。

オープニング

 田尻東北総合通信局長による主催者挨拶に続き、東北経済連合会会長の海輪誠氏、東北六県商工会議所連合会会長の鎌田宏氏より、本セミナーの開催にあたってのビデオメッセージをいただきました。

東北総合通信局長
東北総合通信局長
田尻 信行
東北経済連合会会長
東北経済連合会会長
海輪 誠 氏
東北六県商工会議所連合会会長
東北六県商工会議所連合会会長
鎌田 宏 氏

基調講演

「データ主導社会の実現に向けて」
講師 総務省総務審議官 谷脇 康彦

谷脇審議官

 5Gの特徴と、Beyond 5Gに求められる機能や推進戦略、ポストコロナの時代を見据えた災害等の外的ショックに強い社会経済システムの必要性、サイバー空間とリアル空間とを同期させたCPS(Cyber Physical System)の普及によるデータ蓄積(無形資産)の徹底活用の必要性等について講演を行いました。

特別講演

「東北大学コネクテッドユニバーシティ戦略の展開」
講師 東北大学理事・副学長 青木孝文氏

東北大学青木理事

 データ流通の様相の変化及びコロナ禍を受けたDX(デジタルトランスフォーメーション)に向けた意識変革の必要性、東北大学として展開するコネクテッドユニバーシティ戦略や東北における地域DXの在り方についてご講演いただきました。

5Gの普及に向けて

「東北5Gデジタル変革推進フォーラムについて」 
東北総合通信局長 田尻 信行

 東北における5G(ローカル5Gを含む)の利活用を推進するためこの日発足した「東北5Gデジタル変革推進フォーラム」について紹介するとともに、東北の企業等に向けて入会のご案内を行いました。
(東北5Gデジタル変革推進フォーラム入会のご案内)(PDF:1MB)PDF
 

講演 「5Gへの発展の歴史と期待、その先のBeyond5G」
講師 東北大学 電気通信研究機構 特任教授 安達 文幸 氏

安達特認教授

 5Gへの発展の歴史、5Gへの期待、さらにその先のシステムであるBeyond 5G(6G)が社会をどう変革しようとしているのか等についてご講演いただきました。

 

パネルディスカッション「5Gで何ができるのか、何をしたいか」

○モデレータ:東北大学 電気通信研究機構 特任教授 安達 文幸 氏
パネルディスカッション

○パネリスト
  • 日本電気株式会社 デジタルネットワーク事業部・上席事業主幹  藤本 幸一郎 氏
  • 株式会社NTTドコモ 東北支社 企画総務部 部長 上野 英俊 氏
  • KDDI株式会社 技術統括本部 モバイル技術本部 次世代ネットワーク開発部 マネージャー 北島 孝 氏
  • 株式会社サニックス 代表取締役社長 佐藤 啓 氏
  • 株式会社みちのりホールディングス ディレクタ 桔川 勉 氏
パネルディスカッション2
 東北における5Gの普及・展開と今後の展望のほか、5Gにより何がもたらされるのか、利用者にとって何がどう変わるのか等について、ベンダー、通信事業者、利用者それぞれのパネリストの方々からご紹介いただきました。  

東日本大震災復興10年

基調講演 「震災復興10年 東日本大震災を教訓とした耐災害ICTの研究開発と社会展開」
講師 国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT)耐災害ICT研究センター長 鈴木 陽一 氏

鈴木センター長

 「災害に強いICT」の必要性、耐災害ICT研究センター・耐災害ICT研究協議会の活動、NICTにおける耐災害ICTの研究とその社会展開の状況等についてご講演いただきました。

 

講演 「撓まず屈せず 釜石市における復旧・復興の歩み」
講師 釜石市長 野田 武則 氏

釜石市長

 釜石市における東日本大震災からの復旧・復興の取組み、情報通信基盤の復旧状況等についてご紹介いただきました。また、今後も将来にわたって持続可能なまちづくりを目指していく旨ご講演いただきました。

ポストコロナ

講演 「Smart Cityによる自立分散社会の実現へ」市民・地域主導によるデジタルイノベーション2020
講師 アクセンチュア・イノベーションセンター 福島センター共同統括 中村 彰二朗 氏

中村氏

 スマートシティを推進する会津若松市の地域DX(デジタルトランスフォーメーション)の取組、スマートシティプラットフォーム「都市OS」の標準化の重要性、ポストコロナの自律分散社会の実現のためのステップ等についてご講演いただきました。

 

パネルディスカッション
「ポストコロナのICT 〜ICTで東北はどう変わったか、そしてどう変えていくのか〜」

ポストコロナパネルディスカッション
○モデレータ:アクセンチュア・イノベーションセンター福島 センター共同統括 中村 彰二朗 氏
○パネリスト:
  • 東北芸術工科大学 デザイン工学部 教授 松村 茂 氏
  • 青森県青森市立東中学校 校長 角田 毅 氏
  • 一般社団法人秋田県医師会 副会長 伊藤 伸一 氏
  • 岩手県 奥州市 総務企画部 総務課 情報政策室 副主幹 佐々木 雅巳 氏
  今年のコロナ禍におけるICT利活用の取組や今後の展望等について、労働、教育、医療、行政の分野ごとに、パネリストの方々からご紹介いただきました。

地域ICT/IoT実装推進セミナー

講演 「消防団員が開発した消防団の為のICTソリューションアプリ −全国の消防団員数の減少にアプリで出きること−」
講師 情報整備局 代表 和田 晃司 氏

和田氏

 消防団の活動を円滑にするため、火災現場や消防車両の位置情報の確認等ができるスマートフォン用アプリ「S.A.F.E.(セーフ)」についてご紹介いただきました。

 

講演 「秋田県南地域におけるプログラミング教育支援
講師 一般社団法人みらいキャリア研究所 代表理事 長谷 哲雄 氏

長谷氏

 地域ICTクラブとして、秋田県南地域4つの教育委員会と連携して展開した、小中学生対象の「わくわくプログラミング教室」について、ご講演いただきました。

 

講演 「三世代プログラミング講座という挑戦!」
講師 一般社団法人コード・フォー・ジャパン 理事 小泉 勝志郎 氏

小泉氏

 宮城県の地域ICTクラブとして、三世代プログラミングという形式で、高校生、シニア、そして障害を持ったアーティストとの共同で実施しているプログラミング講座についてご講演いただきました。  

放送セミナー

講演 「ポストコロナ時代のケーブルテレビの取組について」
講師 日本ケーブルテレビ連盟 審議役 高橋 文武 氏

高橋氏

 ポストコロナ時代の「新たな日常」、更にその先の2030年を見据えたケーブルテレビ業界における最新の取組と将来ビジョンについてご講演をいただきました。  

オンライン展示

 5G、IoT、AIなどICTに関する企業等からの展示を、2日間にわたり、オンラインで配信しました。出展者、展示内容につきましては、こちらの一覧(PDF:335KB)PDF  をご覧ください。

連絡先

 東北総合通信局
 総務部総務課企画広報室
 TEL 022-221-0638

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