（3）安全なインターネットの利用に向けた課題

ア　インターネット利用で感じる不安や情報通信ネットワーク利用上の問題点

●個人では個人情報等の漏えい、企業ではウイルス感染への不安が多い

インターネットを利用している12歳以上の個人のうち、インターネットを利用していて「不安を感じる」又は「どちらかといえば不安を感じる」と回答した者の割合が合わせて74.2％となっている（図表4-2-1-10）。

図表4-2-1-10　インターネット利用時に不安を感じる人の割合

（出典）総務省「通信利用動向調査」 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/statistics05.html

「図表4-2-1-10　インターネット利用時に不安を感じる人の割合」のExcelはこちら / CSVはこちら

具体的な不安の内容としては、「個人情報やインターネット利用履歴の漏えい」の割合が91.6％と最も高く、次いで「コンピュータウイルスへの感染」（63.4％）、「架空請求やインターネットを利用した詐欺」（52.9％）となっている。また、「電子決済の信頼性」（40.5％）が2.8ポイントの減少となっている（図表4-2-1-11）。

図表4-2-1-11　インターネット利用時に感じる不安の内容（複数回答）

（出典）総務省「通信利用動向調査」 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/statistics05.html

「図表4-2-1-11　インターネット利用時に感じる不安の内容（複数回答）」のExcelはこちら / CSVはこちら

イ　インターネット利用に伴う被害経験

●個人では迷惑メール・架空請求メール受信による被害経験が最も高く、企業では標的型メールの被害経験が上昇

個人の情報通信機器の利用の過去1年間の被害経験については、「迷惑メール・架空請求メールを受信」が61.4％と最も多くなっている（図表4-2-1-12）。

図表4-2-1-12　個人の情報通信機器の利用の際の被害等の状況（複数回答）

大きい画像はこちら

（出典）総務省「通信利用動向調査」 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/statistics05.html

「図表4-2-1-12　個人の情報通信機器の利用の際の被害等の状況（複数回答）」のExcelはこちら / CSVはこちら

インターネットを利用している企業では、インターネット利用に伴う過去1年間の被害経験について、「何らかの被害を受けた」企業の割合が54.1％と半数以上であり、被害の内容は、「ウイルス発見又は感染」（35.0％）が最も多く、次いで「標的型メールの送付」（34.5％）となっている（図表4-2-1-13）。

図表4-2-1-13　企業における情報通信ネットワーク利用の際のセキュリティ被害（複数回答）

（出典）総務省「通信利用動向調査」 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/statistics05.html

「図表4-2-1-13　企業における情報通信ネットワーク利用の際のセキュリティ被害（複数回答）」のExcelはこちら / CSVはこちら

ウ　情報セキュリティ対策

●不正アクセス禁止法違反事件（検挙件数）が減少し、ほぼすべての企業で何らかの情報セキュリティ対策を実施している

2020年中の不正アクセス行為の禁止等に関する法律（以下「不正アクセス禁止法」という。）違反事件の検挙件数は609件であり、前年と比べ207件減少した（図表4-2-1-14）。

図表4-2-1-14　不正アクセス禁止法違反事件検挙件数の推移

（出典）警察庁・総務省・経済産業省「不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況」により作成 https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01cyber01_02000001_00101.html

「図表4-2-1-14　不正アクセス禁止法違反事件検挙件数の推移」のExcelはこちら / CSVはこちら

インターネットを利用している個人のセキュリティ対策実施状況をみると、主な対策は「ソフトウェアを最新のものにする」（57.6％）、「ウイルス対策ソフトをインストールする」（53.4％）となっている（図表4-2-1-15）。

図表4-2-1-15　個人の情報セキュリティ対策の実施状況（複数回答）

（出典）総務省「通信利用動向調査」 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/statistics05.html

「図表4-2-1-15　個人の情報セキュリティ対策の実施状況（複数回答）」のExcelはこちら / CSVはこちら

また、情報通信ネットワーク利用企業における情報セキュリティ対策の実施状況をみると、何らかの情報セキュリティ対策を実施している企業の割合は98.2％となっている。対策の内容は、「パソコンなどの端末（OS、ソフト等）にウイルス対策プログラムを導入」（84.0％）が最も多く、次いで、「サーバにウイルス対策プログラムを導入」（63.7％）が多い（図表4-2-1-16）

図表4-2-1-16　企業における情報セキュリティ対策の実施状況（複数回答）

大きい画像はこちら

（出典）総務省「通信利用動向調査」 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/statistics05.html

「図表4-2-1-16　企業における情報セキュリティ対策の実施状況（複数回答）」のExcelはこちら / CSVはこちら

第2節　ICTサービスの利用動向（PDFファイル（3.22MB））