伊万里市における堆肥製造施設からの大気汚染による健康被害原因裁定申請事件（平成30年（ゲ）第5号事件）

　平成30年5月17日、佐賀県伊万里市の住民6人から、農業協同組合を相手方（被申請人）として原因裁定を求める申請がありました。
　申請の内容は以下のとおりです。申請人らに生じている頭痛、めまい、湿しん等の健康被害は、農業協同組合（被申請人）が操業する堆肥製造施設において、牛ふん・鶏ふんに堆肥促進剤を噴霧し、それを申請人ら宅まで浮遊させたことによるものである、との原因裁定を求めたものです。

　公害等調整委員会は、本申請受付後、直ちに裁定委員会を設け、1回の現地審問期日を開催するとともに、被申請人による堆肥促進剤の噴霧等と申請人らに生じた健康被害との因果関係に関する専門的事項を調査するために必要な専門委員2人を選任したほか、事務局及び専門委員による現地調査等を実施するなど、手続を進めた結果、令和3年3月18日、本件申請を棄却するとの裁定を行い、本事件は終結しました。
　なお、裁定書の概要は、次のとおりです。

　裁定書のPDFはこちらからご覧いただけます。［PDF 394KB］
　文中の固有名詞などには、「A」「a」等の記号に置き換えているものがあります。