公害等調整委員会における係属事件一覧を掲載しています。
公害紛争処理事件、鉱区禁止地域指定請求事件、鉱業等に係る行政処分に対する不服裁定申請事件について、現在係属している事件、終結等した事件をお知らせします。
本件は、申請人に生じた平穏な日常生活の阻害による不安、不眠、不快感等の精神的な健康被害及び在宅で行う仕事への経済的被害は、被申請人が増改築した公園内にある野球場からの騒音によるものである、との裁定を求めるものです。
本件は、宮崎県(被申請人)が管理する国道を通行する大型車両の振動により、申請人宅の地盤が傾き、申請人宅基礎部分に亀裂が入り、申請人宅の地盤沈下した側の支柱がくの字に曲がり始めるといった被害及び、振動による不安や精神的苦痛を受けたとして、被申請人に対し、建物補修費用及び慰謝料として損害賠償金1070万円の支払を求めるものです。
本件は、被申請人(スクラップ工場経営会社)が、申請人宅の東北側にスクラップ工場(以下「本件工場」という。)を操業開始以来、大型貨物車両を毎日十数台搬入搬出させ、金属スクラップを山積みした荷台を上げ下げして荷下ろしし、コンクリートと金属資材が衝突することによる爆撃音相当の音を発生させ、また、本件工場内のせん断機での金属スクラップの落下時の衝撃音、バックホウ(重機)数台の稼働、移動時のエンジン音、金属資材の移動及び資材落下時のすさまじい金属音、衝撃音を発生させたことにより、申請人は、昼間に絶えず騒音を受け、本件工場終業後も騒音感が残り、夜は眠れず、精神的苦痛及びイライラ感が続いているとして、被申請人に対し、慰謝料として損害賠償金504万6000円の支払を求めるものです。
令和5年8月1日に受け付けた、葛飾区における介護施設からの騒音による健康被害責任裁定申請事件は、職権付調停の上、令和6年9月10日、裁定委員会が提示した調停案に基づき当事者双方が合意して調停が成立し、本件申請については取り下げられたものとみなされ、本事件は終結しました。
令和4年4月18日に受け付けた宝塚市における宅地造成工事に伴う振動による財産被害原因裁定嘱託事件は、令和6年8月27日に、原告の所有する建物の基礎、内壁等に損傷が生じたのは、被告土木工事会社らが実施した宅地造成工事を実施したことによるものであるとは認められないとの裁定を行い、本事件は終結しました。
令和6年1月31日に受け付けた港区におけるマンション上階からの騒音による健康被害責任裁定申請事件は、令和6年8月19日に、申請人の本件申請を却下するとの決定を行い、終結しました。