新潟市における道路振動原因裁定申請事件（平成16年（ゲ）第1号事件）

　平成16年1月13日、新潟県新潟市の住民3人から、新潟市を相手方（被申請人）として、原因裁定を求める申請があった。
　申請の内容は以下のとおりである。被申請人が行った市道の拡幅工事終了後、申請人らの家屋の基礎・柱・壁などに大きな亀裂や陥没が生じ、往来する自動車の振動により安眠も妨げられている。これらの被害は、被申請人が行った市道拡幅工事及びその後の交通の振動によるとの原因裁定を求めるというものである。

　公害等調整委員会は、本申請を受け付けた後、直ちに裁定委員会を設け、2回の審問期日を開催するとともに、道路振動と建築物に関する専門的事項を調査するために必要な専門委員1名を選任したほか、現地に赴いて道路や地盤並びに本件建物の構造等を調査するなど、鋭意手続を進めてきたが、平成17年3月7日、申請人らから都合により本申請を取り下げる旨の申出があり、これにより本件は終結した。