横浜市における振動による健康被害等責任裁定申請事件（平成26年（セ）第12号）

　平成26年10月28日、神奈川県横浜市の住民1人から、横浜市及び近隣住民3人を相手方（被申請人）として責任裁定を求める申請がありました。
　申請の内容は以下のとおりです。平成13年に被申請人横浜市が行った下水管工事以降、申請人宅前道路が振動しており、これが申請人宅にも及んだ結果、申請人は、この振動により腰椎圧迫骨折を発症したことに加え、家の補修金が発生したほか、肉体的・精神的苦痛を受けたとして、被申請人横浜市に対し、損害賠償金2,464万5,000円の支払を求めるものです。また、被申請人A及びBは、申請人宅裏側の土地内にある排水管を2世帯で使用しており、これらに大量の水が流れるたびに申請人宅に振動が発生している。さらに、被申請人Cは、C宅擁壁外側の排水管から申請人宅前道路の下水管に排水を落下させることにより夜遅くまで申請人宅前道路に振動を発生させるため、申請人は毎日深夜まで寝られず、頭痛等を発症している。以上により、肉体的・精神的苦痛を受けたとして、被申請人A、B及びCに対し、それぞれ損害賠償金246万4,500円の支払を求めるものです。

　公害等調整委員会は、本申請受付後、手続を進めた結果、平成26年11月25日、責任裁定をすることが相当でないと認められることから、公害紛争処理法第42条の12第2項の規定により、申請を受理しない決定を行い、本事件は終結しました。