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広島市で「地域ICTイノベーションセミナー」を開催
<研究開発・事業化がもたらすICTイノベーション>

  あらゆるモノがインターネットにつながるIoTや人工知能(AI)、ロボット技術などの進展により、新たな経済発展や社会構造の変革を誘発するとされる「第4次産業革命」の時代において、社会課題の解決や更なる経済成長を実現するためには、新たなイノベーションを促進していくことが重要となっています。
  特に、大学と企業との間での共同研究を行うなど、これまでの枠組みを越え、お互いのリソースを活用する、いわゆる「オープンイノベーション」へのニーズが高まっています。
  このたび、中国総合通信局(局長:元岡 透)は平成29年11月1日(水)、サテライトキャンパスひろしま(広島市)において、中国地域ICT産学官連携フォーラムとの共催により「地域ICTイノベーションセミナー」を開催しました。
  オープンイノベーションの観点から産学官の連携により地方が抱える諸課題の解決の糸口につなげること、また、「ICTイノベーション創出チャレンジプログラム(I-Challenge!)」を通じて新たな事業化や起業を目指す契機となることを目的としたセミナーに、企業、大学等から50名の参加がありました。
  開催にあたり、中国地域ICT産学官連携フォーラム会長 相原 玲二氏からの挨拶の後、最初に広島市立大学大学院情報科学研究科講師の谷口 和弘氏から「イヤホン型コンピュータearable(イアラブル),2020年には5兆円市場へ!」と題して事例紹介がありました。本事業は平成25、26年度の「戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)」に採択され、平成26年度は「異能vation」にも選出されており、手、目が自由に使え、日常生活の邪魔とならないイヤホン型コンピュータは今後も大きな成長が見込める市場だと説明がありました。
  続いて、次の方々からSCOPE研究開発成果の発表がありました。
  1. 広島市立大学大学院情報科学研究科准教授 難波 英嗣 氏
    「ソーシャルメディアを用いて外国人旅行者の行動を分析する」
      訪日外国人向けに旅行ブログを要約し、快適に旅行するためのノウハウ、固有の地域の魅力を提供するシステムを開発している。
  2. 岡山大学大学院自然科学研究科教授 阿部 匡伸 氏
    「地域活性化政策立案のための音響信号による“賑い度”調査」
      時間・曜日等で変化する街の環境音を市民参加で収集、データベース化し、賑い度を分析している。
  3. 同研究科助教 五百旗頭 健吾氏
    「IoT時代における機器認証を安全に実現するセキュリティ計算チップの開発」
      IoTデバイスが乗っ取られた場合には重大な事故・事件につながりかねないことから、安全に信号を送受信・処理するための暗号計算チップを開発している。
  4. 県立広島大学経営情報学部教授 市村 匠 氏
    「構造適応型深層学習法による分類精度の向上と検診データを用いたシステム開発」
      健康診断データで評価を行い、精度の高い推測データが得られた医療診断支援システムを紹介。特に島しょ部での診療所など専門医でない医師の支援に期待できる。
  成果発表後には会場後方に設置したパネル展示コーナーにおいて、参加者と講師との意見交換が行われ、それぞれの研究に対する参加者の関心の高さがうかがえました。
  最後に、I-Challenge!の公募内容説明として、総務省国際戦略局技術政策課調査係長 高橋 雄偉から、ベンチャー企業や大学等による新技術を用いた事業化への挑戦のため、常時公募している研究開発費用等に対する支援内容の説明がありました。
  中国総合通信局では、今後も中国地方の企業・大学等、産学官の連携を通じてICTの利活用、新たな事業化や起業の支援を積極的に展開していきます。

【講演資料】

事例紹介  SCOPE成果発表 I-Challenge!公募説明会

PDF版はこちらPDF[200KB]

セミナーの模様

セミナーの模様

事例紹介 広島市立大学大学院 情報科学研究科 講師 谷口 和弘氏

事例紹介 広島市立大学大学院
情報科学研究科 講師 谷口 和弘 氏

「I-Challenge!」公募説明 総務省国際戦略局 技術政策課調査係長 高橋 雄偉

「I-Challenge!」公募説明
総務省国際戦略局 技術政策課
調査係長 高橋 雄偉

連絡先
  情報通信連携推進課/電話:082-222-3408

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