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「電気通信事業分野における個人情報保護セミナー」を開催

平成28年6月15日up

   北海道総合通信局は、一般財団法人日本データ通信協会、一般社団法人テレコムサービス協会北海道支部及び北海道テレコム懇談会との共催で、6月2日(木曜日)、「電気通信事業分野における個人情報保護セミナー」を開催しました。
  ここ数年で、スマートホンやタブレットに代表される手軽な情報端末と、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアが急速に普及し、多種多様かつ膨大な「ビッグデータ」の収集・分析が可能となりました。
  その一方で、個人情報保護の観点から様々な問題が指摘されたことから、個人情報保護法・番号利用法の一部が改正されています。
  こうした背景の中、個人情報の適正な取扱いを促進し、利用者の安心安全の向上のため、次の2つの講演を行いました。

講演1:「改正個人情報保護法の詳解」

<講師>
  慶応義塾大学総合政策学部  教授  新保 史生(しんぽ  ふみお) 氏

<講演概要>

  情報通信技術が飛躍的に進展した現状を踏まえ、個人情報保護法・番号利用法の一部改正法が成立し、施行されました。
  個人に関する情報(パーソナルデータ)を適正に、効果的に活用することを積極的に推進しつつ、個人情報の適正な取扱いと保護に必要な手続を行っていくためのものです。
  改正法では、「個人情報」の定義の明確化のため、「個人識別符号」、「要配慮個人情報(※1)」、「匿名加工情報(※2)」といった新たな定義が追加されました。

  また個人情報取扱業者の義務について、データ内容の正確性の確保のため、利用する必要がなくなった個人データは遅滞なく消去するよう努力義務が課されました。
  その他、差別の要因となる個人情報の取得の禁止、国境を越えた個人情報の取り扱いに対する法の執行、外国にある第三者(本邦の域外にある国・地域の第三者)への個人データの提供の制限等のグローバル化への対応がなされた他、個人情報保護委員会も新たに設置することとなり、監督権限の統一・明確化と執行権限の強化が図られています。

講師の新保氏
<新保氏>

  • ※1「要配慮個人情報」
        本人の人種、信条、社会的身分等の本人に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないように、その取扱いには特に配慮を要する個人情報。
  • ※2「匿名加工情報」
        特定の個人を識別することができないように個人情報を加工して得られる個人に関する情報であって、当該個人情報を復元することができないようにしたもの。

講演2:「電気通信事業者の個人情報保護取組み状況」

<講師>
  一般財団法人日本データ通信協会 電気通信個人情報保護推進センター所長  小堤 康史(おづつみ やすし)氏

<講演概要>

  電気通信個人情報保護推進センターが行った、「平成27年度個人情報の取扱いに関するアンケート」の結果から、不正行為対策のモニタリング、委託事業者の再選定や再委託先等からの報告について、昨年に引き続き十分ではないことがわかりました。
  また、事業者の個人情報管理体制は良好であるにも関わらず発生した個人情報漏洩の事例からは、実際に個人情報を取り扱う作業場所の見直しが求められるなど、個人情報の取り扱いに対する今後の課題が明らかにされました。

講師の小堤氏
<小堤氏>

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