北海道総合通信局は、令和3年11月24日(水曜日)、「第84回全国非常通信訓練(※1)」の一環として、壮瞥町、胆振総合振興局及びアイコム株式会社北海道営業所と連携し、4機関で総務省が貸出す災害対策用移動通信機器(※2)を活用した非常通信訓練を実施しました。
本訓練は、災害等の非常事態発生時に、停電や機器損傷により被災想定市町村の既存の「非常通信ルート(※3)」が使用不可となった場合、あるいは情報収集のための無線機の台数に不足が生じた場合等を想定しています。被災想定市町村は、総務省が貸し出す災害対策用移動通信機器を活用して臨時の非常通信ルートを確立して通信訓練を行うとともに、情報収集に重要となる災害対策本部と各避難所間における通信エリアを調査するもので、「借受要請→貸与→搬送→借受→情報伝達」までの一連の訓練フローを通じ、災害対策用移動通信機器の有効性の検証と課題の整理に努めることを目的としています。
当日は、有珠山噴火を訓練想定とし、9時30分頃に壮瞥町から北海道総合通信局へ簡易無線機、MCA無線機及び衛星携帯電話機の貸出し要請があり、10時00分頃に機器の保管・運搬委託業者であるアイコム株式会社北海道営業所が現地に向けて出発し、13時00分頃に指定場所の壮瞥町役場で機器が引き渡されました。その後、同委託業者による機器の取り扱い説明を経て、13時30分頃から簡易無線機を使用した通信エリア調査を実施し、15時00分頃から衛星携帯電話機を活用した臨時の非常通信ルートにより、胆振総合振興局との間に通信訓練を実施しました。訓練終了後、壮瞥町の防災担当者からは、「簡易無線機を使用したエリア調査では、その有効性や限界点の把握ができ、臨時の非常通信ルートによる通信訓練では、衛星携帯電話機の取り扱い方法が理解できた。」と感想が述べられました。
北海道総合通信局では、今後も災害対策用移動通信機器等の貸出しを通じて、非常災害時における情報通信手段の確保と、訓練参加者の認識向上のため、関係機関と連携して訓練を行っていきます。