社会全体のデジタル化に併せて、教育分野においてもGIGAスクール構想の推進により、子どもたちは、学校の内外を問わずインターネットを利用する機会が増えました。デジタル化の恩恵を享受できるようになった一方、青少年の情報「発信」を契機とする自画撮り被害や、インターネットの誹謗中傷などが社会問題化しています。
近畿総合通信局とスマホ連絡会(近畿)※は、2022年9月30日、「子どもの情報発信」をテーマにオンラインシンポジウムを開催しました。
※スマホ連絡会(近畿)とは、「スマートフォン時代に対応した青少年のインターネット利用に関する連絡会」の略称。近畿2府4県の関係者が幅広く連携した体制を構築して、青少年の安心・安全なインターネット利用環境の整備のために2012年12月に設立。
内閣府の実態調査の結果などを踏まえ、インターネット利用が急激に「低年齢化」していることを指摘。また、小学生でもオンラインゲームでボイスチャットを利用したトラブルが増えており、ネットいじめは、SNSよりもオンラインゲームで一番起きていることを紹介。若い世代の子どもたちはテレビよりネット、更にSNSでの発信や勉強にスマホ利用が当たり前になっているので、大人の私たちが感覚を変えていかなければならないとお話いただきました。
近年の青少年を取り巻くインターネット環境の変化を踏まえ、青少年の安心・安全なインターネット利用環境整備に関する新たな課題と、違法・有害情報への接触を回避するためのフィルタリング利用促進に加え、青少年がインターネット上のサービスを利用することを前提として官民で取り組むことが必要と説明しました。
AIを活用した子どもの見守りサービス「TONEカメラ」「Oneファミリー」についてご紹介いただきました。AIにより検知し繰り返し通知することで保護者に対しても行動変容を促すことができることから、フィルタリング、利用時間制限などに、AIなどの新たなテクノロジーをうまく連携することで、子どもたちのインターネットの安心・安全な利用に貢献したいとお話いただきました。
家族にとっての最適なバランスでインターネットを使うために役立つツール「ファミリー リンク」「Digital Wellbeing」などについてご紹介いただきました。日々の中でインターネットの使い方を意識し、保護者が良い行動のお手本になることも重要であること、また、インターネットを役立つものにするため、家族の価値観は様々だからこそ、各家庭で話し合っていただきたいということなどをお話いただきました。
今後も、子どもたちがインターネットをより楽しく安全にご利用いただくために、インターネットリテラシー向上を目指した活動を行って参ります。