近畿総合通信局は、和歌山県美浜町と協同で、2023年11月15日(水)〜16日(木)の二日間にわたり、南海トラフ地震等の大規模災害に備えるために必要な情報伝達手段の確保について考える契機となることを目的として、防災訓練を実施しました。
本訓練は2023年5月24日(水)〜25日(木)の二日間にわたり実施した和歌山県すさみ町との協同訓練に引き続き実施するもので、陸路による都市部からのアクセスが限定される海岸地域において、災害により被災地への支援機器の地上搬送ルートが途絶した場合を想定し、一日目は陸上自衛隊中部方面隊第三師団との協定に基づくヘリコプターによる空路搬送訓練として、美浜町立松洋中学校校庭におけるヘリコプター着陸対応や支援機器の積み降ろしを行い、その後、ヘリコプター着陸場所から防災拠点等への陸路搬送訓練及び移動通信機器等の設置訓練を行いました。
二日目は松洋中学校の生徒を対象に電波教室を開催し、デジタル簡易無線機を用いた通話等を体験していただきました。また、地域住民にはこれらに加え、二人一組に分かれてLPガス式発電機の操作も体験していただきました。
また、美浜町役場職員を対象とした防災訓練においては、町役場に災害対策本部が設置された想定で、美浜町体育センター及び松原地区高台津波避難所との間でデジタル簡易無線機を用いた情報伝達訓練を行いました。
さらに、今般の美浜町との防災訓練に併せて、役場職員等を対象に国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)で研究開発された災害に強いメッシュネットワークシステム「NerveNet(ナーブネット)」を用いた通信訓練を和歌山県、御坊市、日高町、日高川町、白浜町及びすさみ町との間で行いました。
(電波教室の様子)
(通信機器操作を体験する様子)
(電波教室の様子)
(通信機器操作を体験する様子)
二日間の訓練を通じて、災害に対する事前の備えとして、必要な情報を確実に伝達するための通信手段の確保の重要性を改めて認識していただく契機になったと実感しました。
近畿総合通信局は、今回の訓練を踏まえ、被災地での通信サービスの早期復旧のための支援が確実に実行できるよう引き続き関係機関と連携し、防災減災の取組を進めてまいります。