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電波有効活用セミナー 〜大阪・関西万博、その先へ〜を開催(2024.1.31)

2024年2月16日 掲載

 近畿総合通信局は、近畿情報通信協議会とともに、2024年1月31日大阪市内において、「電波有効活用セミナー」を開催しました。

 今回の電波有効活用セミナーは、「大阪・関西万博、その先へ」と題し、大阪・関西万博を契機とした「Beyond 5G ready ショーケース」を始めとするワイヤレス技術を紹介することにより、2030年代のワイヤレス技術の進展を展望していただくことを目的に開催したもので、会場58名、オンライン同時配信65名の方に参加いただきました。

 開会にあたり、近畿総合通信局の菱沼局長から「万博はBeyond 5Gを世界にアピールするチャンス。総務省では情報通信研究機構に基金を設置する等、研究開発の加速に向けた準備を行っている。本日のセミナーで新たなワイヤレス技術のご理解に役立てていただければ幸い。」と挨拶がありました。

近畿総合通信局 菱沼局長

講演

 はじめに、総務省総合通信基盤局の荻原電波部長から、最近の電波政策の動向として、周波数割当や基地局整備など5Gの普及・展開、Wi-Fi7の導入やドローン利用拡大など無線LANの高度化、高高度プラットフォーム(HAPS)などNTN(非地上系ネットワーク)、自動運転の社会実装など次世代モビリティやBeyond 5Gの推進戦略、デジタルビジネス拡大に向け検討を行っている電波政策懇談会について説明がありました。

総務省総合通信基盤局 荻原電波部長

 次に、東京工業大学環境・社会理工学院長の高田教授から、「2030年代に向けたワイヤレス技術の挑戦」をテーマに講演いただきました。5Gのさらなる高速化は、広い帯域幅を確保できる高い周波数を活用することだが、伝搬損失の大きさ、障害物の影や接続の安定性などまだまだ課題があること。周波数資源は空いていればどこでも良いという訳でもなく、既存の無線局に移ってもらうのも時間がかかる。そのため周波数を共用するのが一番早いが、相互の無線局の運用条件の整理や干渉電力の算出などの手法により検討を行っていく必要がある一方、Beyond 5Gなど新たな技術の無線システムは評価・検証が複雑であり、これに対応するため仮想空間上で様々な模擬環境の構築が可能となるワイヤレスエミュレータの研究開発が進められているとお話しされました。

東京工業大学 高田教授

トークセッション

 トークセッションは「大阪・関西万博への期待と万博がもたらすワイヤレス技術の進化」をテーマに行われました。本セミナー共催の近畿ワイヤレス研究者ネットワークの代表幹事で、京都大学大学院情報学研究科の原田教授にコーディネーターを務めていただき、対談者として、講師のお二人に加えKDDI株式会社取締役執行役員パーソナル事業本部の松田副事業本部長兼事業創造本部長にもご登壇いただきました。
 対談者の皆さんの70年大阪万博や85年つくば科学万博当時の思い出を交え、万博は若い人たちに科学技術に大きな関心をもってもらえる重要な機会である。2030年代は少子高齢化がさらに進み、社会が難しくなっていく中で、通信の活用はその解決の切り札であり、万博でのBeyond 5Gなどの新しい技術の展示を通じて新しい生き方や生活を予感・実感いただければとの意見が交わされました。

トークセッション
 


(左から順に)原田教授、荻原電波部長


高田教授、松田氏

 

 近畿総合通信局では、今後も電波利用に関する関心や知識の向上を図るため、関係機関と連携して、電波の有効利活用に関する最新の取組などの情報提供を行ってまいります。

会場の様子
 

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連絡先

近畿総合通信局 無線通信部 電波利用企画課
電話:06-6942-8543

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