近畿総合通信局は、近畿情報通信協議会との共催により、地域コンテンツを発信していくにあたり、ドローン、XR及びメタバースといったデジタル技術の活用方法を学んでいただくための「地域コンテンツ流通促進講習会」を2024年2月2日(金)に開催しました。
冒頭、近畿総合通信局の菱沼局長から「開催まで一年余りとなった大阪・関西万博では、空飛ぶクルマといったドローンを使った技術やXRを活用したオンライン空間上でのバーチャル万博が予定されている。また、インバウンドは、新型コロナウイルス感染症以前の水準まで回復しており、非常に飛躍が期待される。関西の豊富な地域コンテンツを活用し、国内外に発信していただく上で、本講習をお役立ていただければ幸い」と挨拶がありました。
まず、株式会社阪急交通社 丹羽 堅太郎 氏、万歳 洋子 氏から、3歳から98歳までの幅広い年齢層の方やアクセシブル・ツーリズム※での利用など様々なターゲットを対象に行われたドローンの遠隔操縦技術を利用した観光ツアーの実施例についてご紹介いただきました。新型コロナウイルス感染症により旅行需要が激減したことを受けてスタートしたドローンツーリズムを、すべての人へ旅行を楽しむ機会の提供の為に、そして、観光地の魅力向上の為に今後も推進していきたいとお話しいただきました。
※アクセシブル・ツーリズム:障害者や高齢者など、移動やコミュニケーションなどにおいて困難を有する人々のニーズに応えながら、誰もが楽しめる旅の提供を目指す取組。
株式会社阪急交通社 万歳 洋子 氏
株式会社阪急交通社 丹羽 堅太郎 氏
続いて、株式会社Red Dot Drone Japan 代表取締役社長 三浦 望 氏から、ドローンの遠隔操縦技術についてご紹介いただきました。通信における遅延の軽減、想定外な操作のフィルタリングや自分の意図の操作のみを送信することで、ドローンの操縦に不慣れな人でも簡単かつ安全に遠隔操縦を楽しむことができるとお話しいただきました。
次に、株式会社DiO 西日本営業部 部長 小田 守 氏、船井電機株式会社 AV事業本部 商品企画部 部長 瓜巣 敬喜 氏から、XR技術と高精細な大型テレビを活用した高野山リモート法要事業等についてご紹介いただきました。実在する納骨堂内のそれぞれの位牌の場所などすべて3Dでデータ化することで、リアルとデジタルの融合を実現し、自宅にいながら遠隔の家族や地域とつながることができるとお話しいただきました。
株式会社DiO西日本営業部 小田 守 氏
船井電機株式会社 AV事業本部商品企画部 瓜巣 敬喜 氏
講演の後、株式会社阪急交通社と株式会社Red Dot Drone Japanの提供によるドローンの遠隔操縦体験(淡路島にあるドローンを講習会会場から遠隔で操縦)やVR観光体験、株式会社DiOと船井電機株式会社の提供によるXRコンテンツ展示、講師の方々と参加者による名刺交換会を行いました。
ドローンの遠隔操縦体験の様子
VR観光体験の様子
アンケートでは、「講演だけではなく、体験や展示もあり、理解を深めることが出来て良かった」といった回答をいただきました。
近畿総合通信局では、これからも関西の魅力あるコンテンツの流通を促進し、地域の魅力発信に寄与する取組を行ってまいります。